中川氏は、AI時代に人間に求められる能力についてこう語った。「定型的な作業はAIに任せ、人でなければできない仕事に集中したい。特に"決断"の部分は人にしかできない。AIが出した情報を取捨選択し、相手先との関係性や会社の戦略を加味しながら決断するスキルが求められる」
だが、この「決断力」は、どこで身に付けられるのか。
生成AI基盤開発企業の米Anthropicが2025年12月に公表した社内調査で、「監督のパラドックス」という問題を指摘している。AIが実務を代行すると、人間は実務を通じて培うはずの文脈理解や判断力を育てる機会を失う。結果として、AIの出力を監督する力も衰える──という悪循環を指す言葉だ。
多くの企業が「AIによる効率化」を掲げて若手の定型業務を奪っている。だがそれは、将来の「目利き」を育てる機会を減らすことでもある。実務を経験しなければ、何が正しく、何が危ういかの勘は養われない。ベテランはいずれ引退する。そのとき、AIを監督できる人間が誰もいないという事態が、静かに進行しているのかもしれない。
大和アセットマネジメントの広告審査AIが示すのは、その解決策である。AIは単にNGを出すだけでなく、「なぜこの表現が問題なのか」「どう直すべきなのか」を提示する。担当者は実務をショートカットしながらも、判断の勘所を学ぶことができる。
AIは仕事を奪うライバルではなく、判断力を磨くパートナー。この関係性を築けるかどうかが、組織の未来を分けることになるだろう。
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