若者に広がる「頑張らない月曜日」とは? 最低限の仕事しかしないムーブメントのワナ「キレイごとナシ」のマネジメント論(4/4 ページ)

» 2026年02月16日 08時00分 公開
[横山信弘ITmedia]
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F1に学ぶ「スタートダッシュ」の重要性

 ここで、F1レースにたとえて考えてみたい。

 F1で最も楽に勝てる方法は何か。それは、予選でポールポジション(先頭位置)を勝ち獲ることである。

ヒントはF1にある

 ポールポジションからスタートすれば、前に誰もいない。自分のペースで走れる。無理な追い抜きも必要ない。タイヤの消耗も抑えられる。つまり、最初に全力を出すことが、結果的にレース全体を楽にするのだ。

 一方で後方からスタートするとどうなるか。前の車に阻まれ、オーバーテイクのたびにリスクを負う。タイヤもブレーキも消耗が激しい。追い上げのために、レース後半でさらにエネルギーが必要になる。

 仕事も全く同じである。

 月曜日に力を抜いて、火曜日から徐々にエンジンをかける。これは後方グリッドからスタートするようなものだ。週の後半になるほど負荷が増え、金曜日には疲弊している。

 何事も最初が肝心だ。月曜日の午前中に集中して重要な仕事を片づける。これが「ポールポジション戦略」である。最初に全力を出すからこそ、週の後半に余裕が生まれる。

本当の「ペース配分」とは何か

 誤解のないように言えば、私は「月曜日から無理をしろ」と言いたいわけではない。

 大事なのは、力の入れどころを間違えないことだ。月曜日に最低限の仕事しかしないのは、ペース配分ではない。単なるスロースタートである。

 本当のペース配分とは、週の前半に重要度の高い仕事を集中させ、後半に負荷の軽い業務を回すことだ。月曜日の朝こそ、最も判断力が求められる仕事に取り組む時間にすべきである。

 「頑張らない月曜日」を実践している若者に伝えたい。あなたが避けている月曜日の負荷は、消えるわけではない。火曜日以降の自分に押しつけているだけなのだ。

週のレースは月曜日の朝に決まる

 F1ドライバーは、予選に全力を注ぐ。なぜなら、スタート位置がレース結果の大半を決めるからだ。

 ビジネスパーソンにとっての予選は、月曜日の午前中である。ここで勢いをつけられるかどうかが、一週間の成果を左右する。

 もし本当に力を抜く日がほしいなら、月曜日ではなく金曜日にすべきだ。月曜日にセーブするから、火曜日以降に皺寄せが来る。木曜、金曜には疲れ果て、週末も回復しきれない。悪循環である。

 逆に、月曜日から全力でスタートし、週の後半に向けて負荷を下げていく。金曜日は頑張らず、週末は好きなことをしてリフレッシュする。そして月曜日、また全力でスタートダッシュを切る。このサイクルのほうが、はるかに効率的だ。

 「頑張らない月曜日」ではなく、「頑張らない金曜日」。この発想の転換が、一週間を最も楽に走り抜ける方法だと私は考えるが、どうだろう。

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