近年、最新技術を活用する「スマート農業」の先駆け的存在として、太陽光利用型設備を用い国内最大級の菜園を運営していたサラ(岡山県笠岡市)は、12月12日に民事再生法の適用を申請した。ファンドから多額の出資を受け、設立5年で黒字化を達成したが、その後は猛暑の影響で野菜の生産量が伸び悩み、設備投資に伴う借入金の返済負担が重荷となった。負債額は約157億円に膨らんだという。
「畜産農業」では、乳牛を飼育し生乳を生産する「酪農業」の倒産が10件と、過去最多を更新した。7月24日に民事再生法の適用を申請したファーマーズホールディングス(岡山県倉敷市)とその関係会社が、10件中7社を占めている。
物価高を背景に牛肉消費が伸び悩み、「肉用牛生産業」も2024年から5件増の8件となった。業界関係者は「国外では和牛の需要が高い。海外向け販売ルートを確保できる企業が生き残るだろう」と話しており、今後も淘汰が進む可能性がある。
地域別では、「九州」が23件で最多となり、全体の28.0%を占めた。九州経済連合会が地域産業として農業振興支援を強化していることや、小規模農地の集約化が進んだことで、個人農家が法人を設立する動きも広がった。2025年の農業法人数は2020年比で6.8%増加している。しかし、猛暑や豪雨、病害など外部要因で収益性が悪化する中、増加した法人の一部が淘汰されたとみられる。
帝国データバンクは「いずれの業種でも、倒産増加の背景には価格転嫁の難しさがある。他産業と異なり販売価格が市場価格に左右されるため、コスト上昇と連動しない場合が多い。肥料や飼料などのコスト上昇分を十分に価格転嫁できていない」と指摘した。
調査期間は2000年1月1日〜2025年12月31日。負債1000万円以上の法的整理による倒産を集計した。
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