スマートウオッチなど高機能な時計が腕時計市場で存在感を高める中、あえてチープでレトロなデザインの時計を選ぶ若者たちがいる。カシオ計算機のスタンダードウオッチ「カシオクラシック」だ。同社の看板商品である「G-SHOCK」と比べると安価で手に取りやすく、機能もシンプル。こうした点が、国内外で支持を広げている。
カシオクラシックは、いわゆる“新顔”ではない。では、なぜ今になって再び脚光を浴びているのか。話題になったきっかけや今後の展開について、時計事業部 商品企画部 第二企画室の市村裕美さんと衣笠裕さんに聞いた。
カシオクラシックは、時計専門店やアパレルショップなどで販売するファッション性を意識した時計だ。国内では1980年代から一部モデルを展開してきたが、現在主力となっている多くのモデルは、ここ10年ほどで開発されたものだ。
いずれもシンプルな液晶表示と、メタルや樹脂のケース・バンドの設計で、機能は必要最小限。デザイン性は持ちつつも、“無駄のない”時計となっている。
流行の兆しが見え始めたのは、2000年代後半から2010年前後にかけてだ。特に欧州でファッションアイテムとして認知され、若い層を中心に人気が広がった。実用品として長くつくり続けてきた時計が、いつしか“クールなヴィンテージ”として再評価されたのだ。
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