市民開発者を増やす鍵となったのが、学習環境の整備だ。社内DX推進チームが、初級から上級まで段階的に学べるeラーニングを用意した。
例えば、Microsoft Power Appsの初級講座では、残業申請アプリを実際に作る課題があり、実践を通じてスキルを身に付ける設計になっているという。
実は、社内DX推進チームのメンバーの多くはIT部署のメンバーではない。総務部といった本部内の部署から、10人ほどが集まって運営している。秋葉氏も当初はITの知識が全くなかったという。各メンバーは自ら学びながら他の社員向けの学習コンテンツを制作しており、最初はYouTubeや書籍を参考に手探りで始めたそうだ。
秋葉氏は「全くアプリを作ったことがないメンバーが初級のeラーニングの内容を作ることもあるが、逆に未経験だからこそつまずくポイントが分かる。『やったことがない人ならではの視点を生かしてほしい』と伝えて、チームメンバーのモチベーションを上げられるよう工夫している」と話す。
市民開発者としての勉強を始めてから認定までにかかる期間は人それぞれだ。知識がある人はすぐに試験を受けて合格する場合もあれば、初心者だと基礎からじっくり学ぶこともある。「まずは触ってみてほしい。いじってみてダメだったら諦めてもいいから、とりあえずやってみよう」という考えのもと、勉強会なども開催しているそうだ。
ローソンは現在、2030年度までに店舗オペレーションを30%削減することを目標に掲げる。この目標を実現するのは、最終的には現場の社員自身だという。
専門部署に任せるのではなく、実際に業務を担う社員がデジタルを活用する。外注すればコストも時間もかかるが、現場を熟知した社員が作れば早い対応が可能だ。
今後、生成AIの活用も進める。秋葉氏は「今後はゼロからアプリを作るより、修正する方がメインになるかもしれない」と話す。生成AIが作ったものを人の手で修正していく機会が増えていくのではないかと考えている。
市民開発者制度については「これまでは拡大フェーズだったが、今後は効果検証にも力を入れていく」と意気込む。業務時間削減などの成果を分析し、制度改善につなげる考えだ。
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