ニデック不正に見る“恐怖の連鎖” 永守氏に「できません」と言えなかった組織の末路スピン経済の歩き方(3/6 ページ)

» 2026年03月25日 07時00分 公開
[窪田順生ITmedia]

中身は日本企業のまま、実力主義だけ海外企業をまねる

 それを一言で言ってしまうと、「中身はコテコテの日本企業のくせに、実力主義のようにカッコいいところだけは海外企業のやり方をまんまパクる」という問題だ。

 外資系企業では「過度な業績プレッシャー」は日常茶飯事だ。「君にはこういう成果を求めて、それなりの待遇で迎え入れたんだから、もし結果を出さなかったら、このオフィスに君の居場所はどこにもないよ」といった恫喝も、比較的カジュアルに行われる。

 なぜかというと、世界では「ジョブ型雇用」が主流だからだ。

海外では主流の「ジョブ型雇用」

 「あなたはこれまでのキャリアを鑑みて、こういう仕事をしてもらって、こういう結果を期待します」という会社との合意のもとで採用される。そこで結果を出せば報酬も得られ、出世もできる。結果にコミットできなかったら「ハイ、サヨウナラ」というシビアかつシンプルな働き方だ。

 会社が雇った人に求めるのは「ムードメーカー」とか「人柄の良さ」とか「会社の未来を担う人材を遠くから温かい目で見守る」などというふわっとした話ではなく、ただただ「結果」なので「結果が出せなければクビね」というプレッシャーを与えて、働かせるのが基本的なマネジメント方法なのだ。

 加えて欧米では、米GE(ゼネラルエレクトリック)で注目された「ストレッチ経営」を信奉する傾向も強い。これは普通に考えればむちゃな目標を意図的に設定して、従業員に重い負荷をかけることで、従来にない発想や戦略を生み出すように追い込む手法である。こうした「ストレッチ」という考え方を組織内に浸透させることで、「われわれに不可能なことは何もない」というチャレンジ精神を共有できるという。

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