第一生命経済研究所の分析によると、就職氷河期に当たる50〜54歳の年齢層の所定内給与は、5年前(2020年)に比べて−1.3%です。他の世代が一様にプラスなのに、この世代だけマイナス。需給の好影響が全く届いていません。
リーマン氷河期世代(30代後半)に至っては、多くの企業で「不足感」があるにも関わらず、今回の春闘ではスポットが当たりませんでした。
「コロナ禍にごっそり30代が辞めてしまったので足りない」「トラブルがあって深夜に社員を緊急召集したところ、来たのは40代後半の課長と20代の若手だけ。なんとか最悪の事態が回避できたのは奇跡だ」「20代の時は頑張っていた社員が30代後半になると辞めてしまう」──これらは全て、私が聞いた現場の声です。
日経ビジネスが電子版の読者を対象に実施したアンケート調査でも、約7割が「会社で30代が足りない」と回答。30代の労働力人口は2003年の1434万人から、2023年には1193万人へと減少し、30代が全体に占める割合も2003年の21.5%から、2023年には17.2%と2割未満です(参照:「『会社で30代が足りない』 独自調査で7割回答 Z世代も流出危機?」)。
これらのリアルを鑑みれば、働き盛りの30代への投資を行うべきです。ですが嘆くわりには投資する実態がない。「30代中盤で仕事とどう向き合うか?」は極めて重要なテーマですし、30代の優秀な人材が「我が社」で獲得した知識やスキル、人的ネットワークは企業にとっても貴重なリソースです。30代の力をどう生かすかで、企業と国の10年後が決まると言っても過言ではありません。
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