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30代後半は「捨て駒」なのか? 新卒&シニアへの大盤振る舞いの陰で広がる「働き盛り」の絶望感の正体河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(4/4 ページ)

» 2026年03月27日 07時00分 公開
[河合薫ITmedia]
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「働き盛り」を大切にするメリット

 いずれにせよ、30代後半への投資を怠ることは、10年後の管理職不在、20年後の技術断絶を、今この瞬間に「予約」することと同義です。彼らが生活の不安を感じることなく、その卓越したスキルを最大限に発揮できるだけの「正当な対価」と「成長の機会」を今すぐ用意すべきです。

 むろん、若手への期待も、シニアへの配慮も重要でしょう。しかし、30代後半は「静かな昇進」の被害者でもあります(参考記事:給与上がらず、責任と仕事だけが増加 「静かな昇進」をさせる“危険な職場”の大問題)。

 賃上げバブルの喧騒の中で、今、最も耳を傾けるべきは、現場で黙々と汗を流す30代の働き盛りです。この層に報いることは、20代社員のモチベーションにもつながります。

 階層組織はいつだって、上から見下ろすより、下から見上げた方が良く見えるもの。

 若手は、30代の背中に自らの未来を重ねています。彼らが誇りを持って汗を流せる場を用意すること。それこそが、今、組織にとって最優先の「仕事」ではないでしょうか。

河合薫氏のプロフィール:

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 東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。千葉大学教育学部を卒業後、全日本空輸に入社。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演。その後、東京大学大学院医学系研究科に進学し、現在に至る。

 研究テーマは「人の働き方は環境がつくる」。フィールドワークとして600人超のビジネスマンをインタビュー。著書に『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアシリーズ)など。近著は『残念な職場 53の研究が明かすヤバい真実』(PHP新書)、『面倒くさい女たち』(中公新書ラクレ)、『他人の足を引っぱる男たち』(日経プレミアシリーズ)、『定年後からの孤独入門』(SB新書)、『コロナショックと昭和おじさん社会』(日経プレミアシリーズ)『THE HOPE 50歳はどこへ消えた? 半径3メートルの幸福論』(プレジデント社)、『40歳で何者にもなれなかったぼくらはどう生きるか - 中年以降のキャリア論 -』(ワニブックスPLUS新書)、『働かないニッポン』 (日経プレミアシリーズ) 、『伝えてスッキリ! 魔法の言葉』(きずな出版)など。

 新刊『「老害」と呼ばれたくない私たち  大人が尊重されない時代のミドル社員の新しい働き方』(日経BP 日本経済新聞出版)発売中。


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