事業を展開する中で、変化もあった。当初は「大企業のおじさんの意識を変える」ことをテーマに掲げていたが、実証実験を繰り返すうちに、彼らもまた内側に「やりたいこと」や「ワクワクする気持ち」を持っていたことに気付いたという。
「おじさんという言葉でひとくくりにしていたのは偏見だったなと。今は社員全員が持つギャルマインドを引き出すことを重視している」とバブリー氏は語る。
また、サービス内容も当初はギャルの感性を新商品のアイデアに生かすことを想定していた。しかし、実際に参加した社員からは「元気が出た」「自分もポジティブになれた」といった、マインドの変化を喜ぶ声が圧倒的に多かったという。
ギャルの価値はアイデアや意見ではなく、関わる人の「マインドを変える力」にある。そこに着目して生まれたのがギャル式ブレストだ。
プログラムを実施すると、最初はしかめっ面をしていた社員が笑顔になったり、目も合わせられない若手がリアクションできるようになったりする瞬間がよくあるという。
「『なんで俺が出なきゃいけないんだ』とキレていた方もいました。ギャルが『もういいから座って、とりあえず座って』ってなだめて「自分らしくしたらいいんだよ」「肩の荷降ろしなよ」って声かけしてたんです。そしたら最後にはとても感動したようで、改めて社内での導入も検討してくれてます」とバブリー氏は話す。
一般的なコンサル企業では、クライアント企業とやり取りする際に相手の顔色をうかがうこともあるだろう。だがギャルは違う。「ウチもこういう嫌なことがあった」と弱音を吐きながら、本音でぶつかり合う。
「プライドが剥がれ落ちて『実はこれをやってみたいんだ』と話してくれる姿を見て、これはギャルじゃないとできない仕事だと思った。感動して泣く人もいるんです」(バブリー氏)
バブリー氏によると、ギャルは「距離の詰め方」がとても上手だという。
「“圧倒的友達感”です。緊張している社員の隣にギャルが座って『ウチらなんか今気まずくね』って声をかけたんです。『ウチら』って言えるのがすごいなと。要するに、この場は相手が作る空気感でも自分が作る空気感でもなく、共に作ってるものだっていう、境界線をまたいだ表現をしていて。この境界線を溶かす力が、コミュニケーションの端々に出る」と語る。
事業を始めた当初は、ギャルを採用するため渋谷のハチ公前で探したり、ギャルが接客する「ギャルカフェ」に通ったりしていたという。現在は「働きたい」と声をかけてくれるギャルも増えてきた。
採用の基準として重視していることはギャルマインド「自分軸」「直感性」「ポジティブ」があるかどうかだ。加えて自分のスキルを誰かのために生かしたい、課題解決のために使いたいという意欲があるかも確認する。見た目は重視しておらず、さまざまな種類のギャルが所属しているそうだ。
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