高山氏が事業撤退を決断する上で大事にしてきたことを聞いた。
「最も大事にしているのは、外と中をしっかりと見極めることです。外とは時流やマーケットの状況、中とは社内の強みや人員です。どのような決断をすれば、お客さま・社員・会社・社会の『四方よし』を実現できるか、理念を体現できるかを考え続けてきました」
同社は文具店から、企業の成長を支援するパートナーへと生まれ変わった。そして、最後まで続けてきた企業や学校向けの文具の卸事業も2026年3月をもって完全撤退することを決めた。この時期に決めたのは、文具事業を支え続けてくれたベテラン社員が定年を迎えるからだ。この決断の背景には先代が大事にしていた「社員幸福」という考えがある。
「先代が大切にしてきた『お客さま満足、社員幸福、社会貢献』の精神は今も受け継いでいます。そして、提供する商材やサービスが変わっても、創業者が大切にしてきた『働くとは傍を楽にすること』という理念は変わりません。私たちは働く人が楽になるためのソリューションを提供し続けていきます」
時流に応じて事業転換をする中でも、三代目の高山氏は創業者や先代の想いや精神を大事にしてきた。一方で、最新テクノロジーを味方につけて次の時代を見据えている。相反する要素を融合させた経営スタイルが、今のTAKAYAMAをつくっている。
「予約を全て止めてください!」 老舗酒造で起きたミスから生まれた「日本酒」なぜヒットしたのか?
「黒字撤退」はなぜできたのか? 長靴メーカーが「Oリング専業」に転じた理由
なか卯の「床に置かれた食器」問題 企業の沈黙が呼ぶ“将来の波紋”
倒産寸前なのに年収100万円アップ 売上38億円のV字回復を実現した、山梨のプリント企業の「決断と狙い」
SNSでオモチャ化する「謝罪会見」 プルデンシャルは何を読み違えたのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング