メンタル不調で会社を辞めることも一つの選択肢であるが、休職という選択肢もある。厚生労働省が2025年8月7日に発表した「令和6年 労働安全衛生調査(実態調査)」の概況によると、過去1年間に、メンタル不調により連続1カ月以上休業した、または退職した労働者がいた事業所の割合は12.8%だった。このうち連続1カ月以上休業した労働者がいた事業所は10.2%、退職した労働者がいた事業所は6.2%となっている。
1000人以上の大企業で連続1カ月以上の休業した労働者がいたのは88.2%、退職した労働者がいたのは71.0%。連続1カ月以上の休業した労働者数の割合は1.0%、退職した労働者数の割合は0.2%となっている。
この割合から考えると、従業員1000人の企業であれば休職者は10人。1万人の企業は100人、5万人の大企業であれば500人は存在することになる。この数字を多いと見るか、少ないと見るかは別にして、さらにショッキングなのはメンタル不調の予備軍が多いことだ。
同調査によると「現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安・悩みやストレス(以下、強いストレス)となっていると感じる事柄がある」と回答した労働者は68.3%に上る。強いストレスを感じる内容では「仕事の量」(43.2%)、「仕事の失敗・責任の発生等」(36.2%)、「仕事の質」(26.4%)が上位を占めた。
「仕事の量」と「仕事の失敗・責任の発生等」に関しては全年代で1〜2位だが、20〜29歳では「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」が30.8%と3番目に多い。
レバレジーズが2025年9月1日に発表した「メンタル不調による休職者の実態調査」によると、20代の休職期間は「1カ月以上〜3カ月未満」(43.2%)が最も多く、次いで「1年以上」(30.8%)となっている。加えて、休職明けの対応では「休職後、別の会社に転職した」は22.3%、「休職後、退職し働かなかった」は46.9%と他の世代に比べて多い傾向がある。
つまり20代は仕事の量や失敗、パワハラなどによる職場の人間関係で強いストレスを感じ、メンタル不調により休職。その後は退職しても、働く気力を失う人が多いという深刻な事態に直面している。
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