出店の狙いについて大山氏は「自社の商品を直接お客さまに紹介できる場所が欲しかった。カップ麺『中華房 麻辣燙』の好評をきっかけに、マーラータンの実店舗を作ろうと考えた」と話す。
実際にハンドスプレーや脱臭剤など自社商品を店舗の備品として置くことで、顧客が商品に触れられる機会も作っている。
また、カップ麺の開発過程で「カップ麺では表現しきれない味わいも、実店舗なら実現できるのではないか」という思いもあったという。
吉祥寺を1号店の出店地に選んだ理由について、大山氏は「吉祥寺はカルチャーを発信する街だという認識。専門学校が多く、若い方も行き来しているし、会社も多く、住宅街でもある。マーラータン専門店の競合も多いが、吉祥寺でブームをもう一度起こすのも面白いのではないかと考えた」と説明する。
実店舗としては後発の出店となることから、差別化も意識する。「並べている具材を変えたり、季節の野菜を取り入れたりすることも考えている。また、実店舗だからこそ、お客さまの会話の中から新しい具材を試したり、スープの味などを調整したりしている。現場のスタッフの表情や意見、世の中の流行をいち早く取り入れ、店舗運営に反映していく」(大山氏)
ここで気になるのが、過熱した市場がいずれ淘汰されるリスクだ。かつてのタピオカブームでは、多くの店舗が一斉に出店したものの、最終的に残った企業は多くなかった。ブームに乗るだけでなく、差別化や継続的な価値提供が問われる。
大山氏はこの点について「きちんとマーケティングをしていかないと、厳しいジャンルだと思っている。ただ、タピオカと違うのはマーラータンが“食事”であること。今後いかに定着させるかが大切」だと指摘する。
その点で重要になるのが、飽きさせないための工夫だという。「常に何らかの変化を加えていかないと、飽きが来る。その中で『あのマーラータンだよね』と言ってもらえる取り組みを続けていきたい。今はマーラータンがブームだが、ブームが去った後にどうやって残っていくか。弊社は実店舗もカップ麺もあるので、日常生活への定着・定番化を進めて生き残っていきたい」(大山氏)
ブームに依存しない定番化を実現できるかが、今後の成長を左右しそうだ。
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