「わずか50席」離島に住む人が使うプロペラ機に“マイル修行僧”殺到で大迷惑 JAL多良間島騒動が起きてしまった根本原因(3/3 ページ)

» 2026年04月08日 05時00分 公開
[山口伸ITmedia]
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「回数制限」にも限界がある

 まとめると、今回の騒動はJAL Life Status プログラムそのものに加え、2倍キャンペーンがもたらしたものと言える。FLY ON プログラム単独であればステータスが1年しか維持されないため、マイル修行僧もここまで集まらなかっただろう。総じてみればステータスの安売りが要因と言える。

 余談だが、一部クレジットカードなどで無料利用できる主要空港のラウンジは昨今、混雑することが多い。カード会社が顧客獲得を目的として「ゴールドカード」などの対象を拡大しているためだ。百貨店など小売店のラウンジも混雑する事例があり、同様にステータスの安売りが要因である。

 航空会社において、ビジネスまたはファーストクラスの売上高比率は小さいものの利益では大部分を占めるというのが定説だ。航空会社は近年、富裕層向けのサービスを強化しており、JALも2025年に年会費24.2万円のクレジットカード「JAL Luxury Card」、完全招待制で年会費が約60万円の「JAL Luxury Card Limited」をリリースした。同カードではJALの「サクララウンジ」も利用可能としている。

同前

 高額な年会費を設ければ、ラウンジの混雑を防止できる。一方、昨今よく目にする利用回数による制限は対象となるユーザー間口が広くリピーター獲得が目的と考えられる。

 悩ましいのは、エコノミークラス客の連続利用は利益率が小さいばかりか、ラウンジの混雑をもたらす可能性があることだ。今回の便のようにマイル修行僧が大量発生する事態も発生し得る。利用回数を設ける場合は対象となる航空券をビジネスクラス以上に制限するなど、ハードルを上げる必要があるだろう。

著者プロフィール

山口伸

経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_


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