「あの企業も本気の採用。社長は本気だ!」――NECやアサヒグループジャパン、日立製作所、東レなど有名企業のトップが出演する、ビズリーチのテレビCMを見たことがある人も多いだろう。ビズリーチの宣伝に他社の経営陣が出演するという異例の内容で、多くの人を驚かせた。
テレビCM「社長の本気篇」は、ビズリーチの酒井哲也氏(代表取締役社長)が十数年にわたって温めていた思いが込められている。テレビCMの裏話を、酒井氏に直撃した。
酒井氏は「CMの企画や打ち合わせ全てに私自身が参加しています。動画編集の場に私もオーナー(南壮一郎氏)も行くくらいこだわっています」と話す。
社長の本気篇CMの根底にあるのは、酒井氏が前職のリクルートエイブリック(現リクルート)で携わった「日本復活プロジェクト」だという。リーマンショック後の不況で打撃を受けた雇用を復活させるために、大手企業の社長と組んでプロモーションしようとした。
「当時は、大手企業にとって中途採用の位置付けが明確でなかったため一蹴されました」(酒井氏)
その思いを抱き続けること十数年、ようやく結実したのが社長の本気篇CMだった。同企画ありきで検討したわけではなく、ビズリーチ社内の会議で自然と実施が決まった。酒井氏によると「社長が出た方が効果的だ」「いや、社長は無理では」「『役員は本気』だったら行けるのか」「『人事部長は本気だ』はどうか」などさまざまな意見が出たが、最終的に「社長は本気だ」というコンセプトに着地した。
「トップにこだわらないと意味がないよね、と。例外として唯一認めたのが『頭取は本気』です。トップが本気になっていることを伝えるという趣旨に合わせました」(酒井氏)
社長の本気篇CMは出演企業からも好評だ。中途採用だけでなく、社長の顔が認知されることで新卒採用にも効いているという。
CMの撮影時に、出演企業の広報担当者がメイキング動画を撮るケースが多いそうだ。ある企業がメイキング動画を社内に発信すると「社長はこういうことを考えているのか」と従業員のエンゲージメントが上がったという。投稿に押された「いいね」の数が過去最高だった企業もあり、社内にも良い効果が波及している。
酒井氏は「このような顔ぶれの社長の方々にご出演いただいて、時代の変化を感じます」と語る。リーマンショック後と異なり、中途採用が大企業の重要事項の一つになっているのだ。同氏は「このシリーズはできるだけ続けたい」と意欲を見せた。
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