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フォロワー100万人でも「届くのは8%未満」 企業のSNS施策を“資産”に変える「投資の考え方」 知っておきたいソーシャルメディア運用TIPS(2/2 ページ)

» 2026年04月27日 06時00分 公開
[増岡宏紀ITmedia]
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重要なのは「自社投稿・UGC・広告」の組み合わせ

 自社投稿だけでは十分な露出ができない現状で、認知を積み上げるための鍵はUGC(User Generated Content:ユーザーが生成したコンテンツのこと)です。生活者がさまざまな場所・切り口でブランドについて語ることで、継続的なブランド想起につながります。

 UGCを増やしていくためには、アカウント運用やSNS広告の活用も必要です。自社投稿や広告でユーザーとブランドの接点を作り、それをきっかけにUGCが生まれ、そのUGCでさらに認知を獲得していく。自社投稿(オウンドメディア)・UGC・広告の3つを組み合わせた「トリプルメディア」の観点をもってSNSを活用することが、認知の積み上げにつながります。

 ホットリンクが提唱するULSSAS(ウルサス)という消費行動モデルは、この流れを「UGC(認知)→Like(いいね)→Search 1(SNS検索)→Search 2(Google/Yahoo!検索)→Action(購買)→Spread(拡散)」で示しています。消費者は企業の発信を見て即座に購買するのではなく、SNS上の口コミや検索エンジンでの情報収集を経て購買に至るという構造です。

SNS ULSSAS(ウルサス)概念図

 ただし、自社の投稿が届かないSNS環境の中でULSSASの循環を構築する難易度は非常に高く、自社ブランドのUGCを増やすための戦術をアップデートする必要があります。

見直すべきは「広告の目的」と「評価の時間軸」

 現在のSNS環境において、自社ブランドのUGCを積み上げていくためにはSNS広告も欠かせません。なぜなら、UGCを投稿してもらうためにはまず認知してもらう必要があり、その手段として広告活用が重要となるからです。

 やみくもに配信するのではなく「SNS施策で何を達成したいか」という目標から逆算した上で、広告で何を実現するかという目的を設定することが大切です。

 その目的として押さえておきたいのが、UGCと指名検索の積み上げです。従来は、キャンペーンを中心とした瞬発的な施策に広告を掛け合わせるのが一般的でしたが、UGCや指名検索といった資産を積み上げるための広告投資という考え方にシフトする重要性が高まっています。広告を活用することで新たな口コミの連鎖につながり、継続的な認知拡大が期待できるのです。

 つまり、配信を止めたらゼロに戻る投資から、止めても資産が残る投資へと発想を切り替えることが重要です。

 また、広告の効果測定をする際も、広告によって生まれたUGCの数・指名検索数の変化・ブランドへの言及数などを評価指標として追うことが有効です。短期でのコンバージョン数だけでなく、こうした認知資産の蓄積を成果として測る視点を持つこと。この発想の転換が、SNSへの投資を積み上がる資産に変える第一歩です。

 これこそが、変化の時代に持続的な成果を生む鍵になるはずです。

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