高給な管理職こそあぶない? AI時代、真っ先になくなる3つの「間接部門」「キレイごとナシ」のマネジメント論(2/3 ページ)

» 2026年05月06日 08時00分 公開
[横山信弘ITmedia]

削減対象となる「3つのタイプ」

 では、具体的にどんな人が対象になるのか。以下の3つのタイプが最もリスクにさらされていると考えられる。

「調整」「確認」が主な仕事の人

 部署間のスケジュール調整、書類の不備チェック、データの転記――これらを主な業務とする人は、AIエージェントにその椅子を奪われる。AIは24時間365日、ノーミスでこれらの作業を完結させるからだ。

「前例」「規定」に依存する人

 「以前はどうでしたか?」「規定ではどうなっていますか?」という問いに答えるだけの専門性は、数秒で回答を生成するAIによって価値を失う。LINEヤフーが2026年2月に人事・総務領域で本格導入したAIツールは、社内規定の照合や入社手続きの案内をAIが代行するようになった。そして月間1600時間もの業務を削減したという。もはや「人に聞く」必要がなくなったのだ。

高コストな「中間管理職」

 AIによって業務の透明性が高まった。情報管理が自動化される中で、高給でありながら実務を生み出しにくい層のコストパフォーマンスが、経営層に目をつけられている。つまり間接部門の部門長などは、よほど大きな付加価値を生み出さない限り、削減対象と見られる可能性が高いということだ。

中間管理職は今よりも大きな付加価値を生み出さなくてはならない

なぜ、これほど急速に淘汰が進むのか

 日本企業においてもこの流れは急速に進むのではないか。円安の影響や人件費の高騰、深刻な労働力不足というトリプルパンチの中で、間接業務に人を割く余裕はもはや限界に達している。

 みずほフィナンシャルグループは2026年4月、事務グループを「プロセスデザイングループ」へと名称変更した。今後10年で最大5000人分の事務業務を削減すると発表。RIZAPグループは、事務系ホワイトカラーを2027年3月までに約500人、建設業などの現場職へ配置転換する方針を打ち出した。この流れはもう止まらない。

間接部門が生き残るための「思考の転換」

 では間接部門に身を置く人間は、どうすべきか。直接部門で活躍できるよう、ゼロから再出発すべきなのか? もちろんその道もあるだろう。ただ、間接部門を減らすことはあっても、ゼロにすることはないはずだ。

 生き残る道は、業務を「執行する立場」から、業務を「設計する立場」へと脱皮することだと私は考えている。AIが事務を処理するなら、人間はそのAIが最も効率的に動くためのワークフローを設計すればいい。

 ここで重要になるのが「目標達成のプロセス全体を理解している」という知識だ。例えば営業企画部門を例に考えてみよう。AIによって個別の事務作業が自動化された後に残る仕事は何か。それは、目標達成のための「フェーズ管理」と「マイルストーン管理」だ。

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