小軽米: なぜ、路上営業は「合理的な営業手法」と言えるのか。まず、当社で住宅を購入した人の約半数は、自宅から半径2キロ以内の物件を購入している。つまり、生活圏の近くで家を探している人が多いということですね。路上営業では、その物件の近くで声をかけているので、潜在的な顧客に対して、成約につながりやすい家を紹介できているのではないでしょうか。
また、契約全体の3割ほどは、路上営業をきっかけに成立しています。「ネットの普及によって、その数字は下がっているのでは?」といった指摘もありますが、この10年ほどを振り返っても、3割前後で推移しているので、路上営業はまだまだ効果的と見ています。
では、残りの7割は、何がきっかけで成約に結びついているのか。多くは、ネット経由です。先ほどコストの話が出ましたが、ネット広告を出すよりも、路上営業のほうがコストを抑えられるんですよね。
土肥: 「オレは路上営業をきっかけに家を購入するんだから、ちょっと安くしてよ」といった声が出てくるかもしれませんね(笑)。まあ、それはともかく、路上営業で紹介している物件も、ネットに掲載している物件も基本的には同じ。であれば、「わざわざ声をかけなくてもいいよ。ネットを見るからさ」といった指摘もあるのでは?
小軽米: 路上営業で紹介している物件の中には、ネットで公開していないモノもあるんですよね。もちろん、ネットに掲載している物件が、売れ残っているというわけではありません。都市部の人気物件などは、ネットに掲載する前に売れてしまうことがあるんです。
土肥: ふむふむ。
小軽米: 話がちょっと変わりますが、そもそも自分は家を買えるのか。金融機関からいくら借りられるのか。こうしたことを知らない人って、実は多いんですよね。
例えば、家賃15万円の2LDKに住んでいる人がいるとします。当社では、周辺の家賃相場を踏まえて物件を企画することが多いので、住宅ローンを利用すれば、月々15万円程度の返済で新築3LDKを購入できるケースもあります。こうした提案をした場合、どのような反応が返ってくると思いますか。
賃貸に住んでいる人の多くは、「家賃が高い」「もう少し広い部屋に住みたい」と感じている。ただ一方で、「不動産は怖い」というイメージも根強く、住宅ポータルサイトに問い合わせることすらためらう人も少なくありません。
そうした人たちに路上営業で声をかけると、「月々の支払いが同じで、いまより広い3LDKの新築に住めるのか」といった反応が返ってくるケースがあるんですよね。
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