ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏では、各分野の第一人者や企業の現場でビジネス変革に取り組むリーダーの声を通じて、経営×IT×現場のコラボレーションで全社変革を進めるヒントをお届けします。
AIを活用したデジタル戦略が必須となる中、ダイハツ工業や旭化成、NOT A HOTELなどビジネス変革に取り組む企業の「当事者の声」を通じて、現場のリアルな課題解決方法を探ります。視聴登録はこちらから。
1パック2000円の日本産のイチゴ「SAKURA DROPS(サクラドロップス)」が、シンガポールで飛ぶように売れている。
現地の「DON DON DONKI」7店舗で販売されており、流通しているイチゴ(1000〜1500円)よりはるかに高いにもかかわらず、入荷したそばから品切れになるという。手掛けるのは、2017年創業の農業スタートアップ、CULTA(東京都小金井市)だ。輸出先はシンガポールのほか、マレーシア、香港、タイ、米国へと広がっている。
同社の競争力を支えているのが、高品質な品種を短期間で生み出す開発力だ。通常10年ほどかかるとされるイチゴの新品種開発を、わずか2年で実現した。自社で品種開発に着手してから3年で4品種のイチゴを開発した。
主力の「SAKURA DROPS」に加え、白いイチゴの「YUKIMI DROPS(ユキミドロップス)」などを販売する。2026年3月には、事業の初期段階にあたる「プレシリーズA」で7億円を調達した。
CULTAのビジネスモデルも特徴的だ。開発した品種の栽培を農家に委託し、収穫したイチゴを全量買い取った上で、ブランド化から販売・輸出までを一貫して手掛ける。同社はこれを「垂直統合型ビジネスモデル」と呼ぶ。
手本とするのは、キウイで世界市場を築いたニュージーランド企業「ゼスプリ」だ。品種開発とマーケティングを一体で手掛けるこのモデルで、農業の産業構造そのものを変えようとしている。同社CEOの野秋収平氏に、その戦略を聞いた。
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