ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏では、各分野の第一人者や企業の現場でビジネス変革に取り組むリーダーの声を通じて、経営×IT×現場のコラボレーションで全社変革を進めるヒントをお届けします。
AIを活用したデジタル戦略が必須となる中、ダイハツ工業や旭化成、NOT A HOTELなどビジネス変革に取り組む企業の「当事者の声」を通じて、現場のリアルな課題解決方法を探ります。視聴登録はこちらから。
スマートフォンやチャットツールが普及した今、トランシーバーや業務用無線機は過去の技術と思われがちだ。しかし建設現場や空港、ホテル、自治体、防災の現場では、今なお欠かせない通信手段として使われている。
世界約180の国・地域で製品が使われている、総合無線機メーカーのアイコム(大阪市)は、2025年3月期に売上高約374億円と過去最高を更新した。スマートフォンが通信の主役となり、近年は衛星通信サービスも広がる中で、なぜ無線機は代替されず、アイコムは世界で選ばれ続けるのか。社長の中岡洋詞氏に、無線機の役割と通信インフラの未来を聞いた。
アイコムは1954年にアマチュア無線機メーカーとして創業した。現在は業務用無線機を主力に、陸上、海上、航空、衛星通信向けまで幅広い製品を展開する総合無線機メーカーだ。
転機となったのが1998年の米国防総省への導入である。自国メーカー以外の無線機が採用されるのは異例で、この実績をきっかけに国際的な評価が高まった。現在は世界約180の国・地域で製品が使われており、国内外の官公庁や自治体、インフラ企業などにも導入されている。
同社の強みは、陸上、海上、航空といった異なる用途に対応する技術力と、企画・設計・製造を国内で完結させる体制にある。用途ごとに異なる周波数帯を扱う技術を生かし、多様な製品を自社で開発できる。
こうした強みを背景に、2025年3月期の売上高は約374億円と過去最高を更新した。
もっとも、通信を取り巻く環境は大きく変わっている。スマートフォンが通信の主役となり、近年はスターリンクに代表される衛星通信サービスも普及し始めた。そうした時代に、業務用無線機はなぜ必要とされ続けているのだろうか。
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