土肥: 偏愛めしらしさが一番よく表れている商品はどれでしょうか。その商品には、どのような思いを込めて開発したのか教えてください。
近藤: そうですね。個人的に特に気に入っている商品を2つご紹介します。1つめは「だし漬け枝豆」(現在は販売終了)。「脇役を主役に」がテーマの商品でして、枝豆にスポットを当てました。枝豆を2時間ほどダシに漬けているので、豆はもちろん、皮にもダシのうま味が染み込んでいる。というわけで、皮までしゃぶって楽しめるんですよね。
ですが、他人がそれを見ると、ちょっと汚く感じるというか、お行儀が悪いというか。しかし、あえて“しゃぶってほしい”という発想で開発しました。
土肥: うーん、会社のランチで“枝豆の皮をしゃぶる”のは、ちょっと勇気がいりますね(汗)。
近藤: ただ、家の中であればアリですよね。その食べ方を前提にして、商品開発を進めました。
もう1つは「フライドチキンの皮だけ弁当」。フライドチキンの皮と白飯だけの弁当ですが、なぜこのような商品を開発したのか。開発チームのあるメンバーは、フライドチキンの皮が大好きなんですよね。皮だけをはいで食べていたら、ある日、奥さんから怒られてしまって。というのも、奥さんが食べようとしたら、皮をはがされた鶏肉だけが残っていたそうです。
土肥: それは怒られても、仕方がない(笑)。
近藤: フライドチキンの皮だけ食べるって、お行儀が悪いですよね。でも、そのメンバーは、フライドチキンの皮が大好き。「であれば、皮が好きな人のために、皮だけの弁当をつくろう」という思いから開発がスタートしました。
土肥: 偏愛めしの商品を見て「そうそう、自分もここが好きなんだよね」と気付く人も多そうですね。そうした「分かる、分かる」と共感してもらえるかどうかが、一番の勝負どころなのでしょうか。
近藤: 誰の中にも「偏愛」はある。でも、それを自覚していない人も少なくないと思うんですよね。偏愛めしを見て、「そういえば、自分もココが好きだった」と思い出す人もいる。少し大げさかもしれませんが、自分の好みを再発見するきっかけになっているのではないでしょうか。
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