ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏では、各分野の第一人者や企業の現場でビジネス変革に取り組むリーダーの声を通じて、経営×IT×現場のコラボレーションで全社変革を進めるヒントをお届けします。
AIを活用したデジタル戦略が必須となる中、ダイハツ工業や旭化成、NOT A HOTELなどビジネス変革に取り組む企業の「当事者の声」を通じて、現場のリアルな課題解決方法を探ります。視聴登録はこちらから。
日本ではあまり馴染みがないが、海外では政治家や企業が自分に有利な情報操作を行うことを「スピンコントロール」と呼ぶ。企業戦略には実はこの「スピン」という視点が欠かすことができない。
本連載では、私たちが普段何気なく接している経済情報、企業のプロモーション、PRにいったいどのような狙いがあり、緻密な戦略があるのかという「スピン」をひも解いていきたい。
セブン-イレブン(以下、セブン)が6月10日に実施した「セブンカフェスムージー」のスーパーセールが炎上してしまった。
一般的な店舗では冷凍されたスムージーを解凍する機械が1台しかないにもかかわらず、300〜400円のスムージーを“半額”にしたことで長蛇の列ができてしまい、買い占めや品切れが相次ぎ、現場は大混乱。不満をぶつける客への対応に追われた店員に同情する声とともに、セールを企画したフランチャイズ本部に対して「現場の実態をまったく分かっていない」という批判の声が多く上がったのだ。
この“スムージーパニック”については多くのメディアが取り上げており、セブン本部がスムージー半額セールを企画した背景には、高度経済成長期から右肩上がりで成長してきたコンビニの低迷があるとの指摘が相次いでいる。
セブンをはじめとする大手コンビニは、ビジネスモデル的には「安売り」を極力避けたい。にもかかわらず、スムージー半額による集客へと踏み切ったのは、コンビニの来店客数がじわじわと減少していることへの「危機感」のあらわれだという。
そんな「コンビニ離れ」の中でも、セブンが最も食い止めたいのが「10代」である。セブン-イレブン・ジャパンが公表している「年齢別層構成比(2025年度)」によれば、最も多い40代は24.1%を占める一方、20歳未満は4.5%にとどまる。
ちなみに2026年6月現在、20歳未満の人口は約1871万人で、日本の総人口の15%に当たる。つまり、セブンは日本社会の人口構成比と比較しても、10代の利用が際立って少ないコンビニなのだ。
この「20歳未満」にもっとセブンを利用してもらえるような仕掛けとして、スムージーを半額で大盤振る舞いしたのではないか、といわれているのだ。
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