Box Japanは2023年にAI機能「Box AI」のベータ版を、2024年に正式版をリリースした。ストレージにAIを実装することで、どのような機能が使えるようになるのか。
「単一の文書に関しては、要約や翻訳が可能です。AIエージェントに質問すると、Box内のコンテンツをもとに回答してくれる機能もあります。非構造データを基にタグ付けを行う機能もあります」
文書や画像などは非構造化データであり、企業が保有するデータの8〜9割が該当するとされる。非構造化データは人間には読解できても、機械には読解できない。そのため膨大なデータがあっても効率的に検索・分析する点にハードルがあった。
例えば「エンジン」や「犬」など、特定の物体を写したデータを見つけるには、事前に人がメタデータを付与するか、探すたびに全ての写真に目を通す必要があった。一方、Box AIはファイルからメタデータを抽出する。埋もれたファイルから知見を得られるため、AIによってデータの「資産化」が可能になったという。膨大な写真や文書から、分析や回答を得られるようになり、データが経営に役立つ要素となる。今後もさまざまなAI機能を増やす方針だ。
「AIは業務効率化の機能だけでなく、新たな労働力と捉えられます。今後、AIエージェントは人と同じく組織図を構成する要素になるでしょう」
マイクロソフトなどのビッグテックが提供するオンラインストレージも近年、自社で開発したAIを活用し、機能向上に努めている。SaaSはAI実装が欠かせない時代に突入した。強力な競合を前にBoxはどう立ち向かうのか、今後の戦略に注目だ。
山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
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