もっとも、この商品のポイントは、新しい技術ではなく、その組み合わせ方にある。魔法瓶は昔からあり、レトルト食品も長年親しまれてきた。新技術を生み出したというより、身近なものを組み合わせることで、新しい使い方を提案したのである。
もちろん、開発は簡単ではなかった。保温性能を高めれば本体は大きく重くなり、持ち運びやすさを優先すれば対応できる食品は限られる。最終的には、一般的な1食分(約180グラム)のレトルト食品に対応し、本体も高さ約22センチ、重さ約330グラムに収めることで、持ち運びやすさとのバランスを取った。大盛りタイプは対象外とした。
「○○専用」と聞くと、一見すると市場が狭そうに思える。しかし最近は、「レンジでらくチン!ゆでたまご」(曙産業)のような電子レンジ調理器や、「極 冷凍ごはん容器」(マーナ)のような保存容器など、用途を絞ったアイテムを目にする機会が増えた。
「これ、本当に必要?」と思っていた専用品ほど、使ってみると意外と便利なこともある。レトルト専用魔法瓶も、その”仲間入り”をするのかもしれない。
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