ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏では、各分野の第一人者や企業の現場でビジネス変革に取り組むリーダーの声を通じて、経営×IT×現場のコラボレーションで全社変革を進めるヒントをお届けします。
AIを活用したデジタル戦略が必須となる中、ダイハツ工業や旭化成、NOT A HOTELなどビジネス変革に取り組む企業の「当事者の声」を通じて、現場のリアルな課題解決方法を探ります。視聴登録はこちらから。
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。
全国で書店の閉店が相次いでいる。
日本出版インフラセンターによれば、書店はピーク時の1998年度には約2万4000店舗あったが、その後減少を続け、2025年度には1万店舗を割り込んだ。
そんな状況下で、5期連続の増収増益を達成し、直近3年は過去最高の売上高と利益を上げているのが紀伊國屋書店だ。
紀伊國屋書店の2025年8月期の連結決算は、売上高約1408億円(前期比104.1%)、営業利益約52億円(同118.2%)、経常利益約53億円(同108.4%)、当期純利益約47億円(同137.4%)と好調だった。
売り上げの事業別内訳を見ると、国内書店が約472億円、法人外商が約542億円、海外事業が約346億円、その他(文具や雑貨販売など)が約48億円となっており、いずれも前年を上回った。
ここで注目すべきは、国内書店よりも大学や図書館などを対象とする法人外商の売り上げが大きく、日本の漫画などを販売する海外事業も成長していることだ。つまり、私たちが街中で目にする紀伊國屋書店の店舗は、同社の事業全体の一部にすぎないのである。正面からは見えにくい法人外商や海外事業まで含めた事業ポートフォリオを構築している点が、同業他社と紀伊國屋書店との大きな違いだ。
多くの書店が厳しい経営環境に置かれる中で、なぜ紀伊國屋書店だけがここまで好調なのか。今回はその要因について探ってみたい。
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