これが「異常な国策」ともいえることは、冒頭で触れた「クールコリア」と比べてみれば明らかだ。韓国はエンタメやコスメの分野に「集中投資」し、世界で通用する人材や企業の育成を国が支援した。
その結果、BTSやLE SSERAFIM(ル・セラフィム)などのスターを擁する総合エンタメ企業「HYBE」(ハイブ)や、Netflixで世界的ヒットを連発するアジア最大級のドラマ制作会社「スタジオドラゴン」が誕生した。
国家ブランド戦略というのは通常、このような「選択と集中」が行われる。しかし、クールジャパン機構の支援先は、バイオベンチャー、教育コンテンツの制作・配信企業、中国での大規模商業施設の整備、中古日本車などの販売、テーマパーク開発など幅広い分野にわたっている。クールジャパンどころか「バラマキジャパン」である。
では、学歴競争を勝ち抜いてきたエリートぞろいの霞が関官僚や、投資や金融のプロたちが集まったクールジャパン機構が、国家ブランド戦略としても「クール」とは言い難い「バラマキ」に陥ってしまったのはなぜなのか。
その謎を解く鍵は、140億円を溶かしたスパイバーにある。
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