みずほ銀行産業調査部・流通アナリスト12年間の後、独立。地域流通「愛」を貫き、全国各地への出張の日々を経て、モータリゼーションと業態盛衰の関連性に注目した独自の流通理論に到達。執筆、講演活動:ITmediaビジネスオンラインほか、月刊連載6本以上、TV等マスコミ出演多数。
主な著書:「小売ビジネス」(2025年 クロスメディア・パブリッシング社)、「図解即戦力 小売業界」(2021年 技術評論社)。東洋経済オンラインアワード2023(ニューウエイヴ賞)受賞。
丸亀製麺(以下、丸亀)を運営するトリドールホールディングス(以下、トリドール)は2027年3月期第1四半期の決算で、第1四半期としては過去最高売上高を達成した。しかし、営業利益は前年同期比34.3%減の大幅減益となった。
トリドールは丸亀の拡大で外食大手の一角にまで成長し、企業価値でもゼンショー、スシローを運営するFOOD&LIFE COMPANIES、マクドナルドなどに次ぐ業界6位(2026年7月時点)となった。しかし、直近では市場の評価がピークだった2025年8月ごろの8割程度にとどまっている。
順調に成長してきたトリドールは、今どうなっているのか。探っていくと、大幅減益ながらも今後外食大手としての不動の地位を築ける可能性が見えてきた。
トリドールの業績の推移は、図表1で示した通りだ。コロナ期を除き着実に成長しており、2025年度には売上高2787億円となった。営業利益率は低下傾向だが、直近で3.8%ほどを維持している。
この成長を支えているのが丸亀だ。今でも売り上げの約半分、利益の約7割を国内の丸亀が稼ぎ出している(図表2)。
並行して海外事業を育成しつつ、国内でも丸亀以外の業態開発を進めているため、国内の丸亀への依存度は年々薄まりつつある。ただ、国内のその他事業や海外事業の利益率が丸亀より低いため、全体の利益率が低くなっている。
こうした業態転換は、丸亀の成功で大手の地位を手に入れたトリドールが持続的な成長を続ける上で必要な過程であろう。ただ、利益率を10%以上に改善している国内その他事業と比べて、海外事業の利益の伸び悩みがトリドールの課題である。
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