愛知県を中心にイタリアンレストラン「ピッツェリア マリノ」や「パルメナーラ」を運営するマリノでは、コロナ禍の2022年に新業態「おにまる」を立ち上げた。営業制限に加え、イタリアンに欠かせない小麦やチーズ、オリーブオイルなどの価格高騰を受け、当時はリーズナブルだった米を使ったテークアウト主体のおにぎり専門店に目を付けた。
競合との差別化として、ご飯とおかずを炭火で炙り焼きにし、ピザのようにおにぎりの上に具材を乗せて食感や見栄えを工夫した。さらに、イタリアンレストランでも好評の「調理の実演を見せるオペレーション」を導入し、体験価値を向上。定番の三角おにぎりはコンビニに近い約200〜300円、ごちそう焼きむすびは高級路線の約350〜400円としている。
「最初の半年間は試行錯誤しました。当初は、イタリアンの強みを生かして『トマトソース味』や「マルゲリータ風』など変わり種も販売しましたが、反応はイマイチで。顧客が求める定番具材を追加したほか、価格やサイズも見直す中で支持を得ていきました」(マリノ 水野由太佳社長)
国内店舗は、愛知や東京を中心に24店に増えた。売れ筋は店によって多少異なるが、「炙りポークたまご」(399円)と「香味だれ海老天むす」(421円)がトップ2。具材や派手な見た目が“名古屋らしい”と好まれているそうだ。客層は子連れの家族からビジネスパーソンまで幅広い。
過去最も業績を上げたのは「京都四条河原町店」で、インバウンド需要により月間売上高が約1900万円に上った。しかし、観光地の業績は外部環境に左右されやすい。長く売れ続けるのは日常食の需要が高い立地であることから、最近はショッピングモールや地下街の出店を増やしている。そうした立地にある名古屋市の「栄森の地下街店」や東京・新宿区の「西新宿店」では、月間売上高1300万〜1400万円を維持しているそうだ。
近年は、新たな挑戦として厨房のない「サテライト店舗」も展開する。駅構内など設備制限がある場所で同モデルを導入している。
さらに、2024年には海外初進出となる台湾1号店をオープン。国内以上のペースで店舗を増やしている。韓国では、開業初月の売上高が日本の約3倍になるなど好調がうかがえる。
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
スーパーから「値引きシール」が消える? 「2割引」「半額」の舞台裏で起きていること
富士そば「外国人観光客お断り」は悪なのか 立ち食いそば騒動が問いかけた現実
なぜパチンコ店の飲食は成り立つのか “3分で出す”とコスト70%のしくみ
ドトールVS.コメダ なぜ好調? 店舗数だけでは分からない「強さ」の違いCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング