「麻辣湯」市場が大混戦 七宝、楊國福、ラホンバン……勝ち残るのは?:長浜淳之介のトレンドアンテナ(5/6 ページ)

» 2026年09月30日 15時00分 公開
[長浜淳之介,ITmedia]

麻辣湯ブーム、実は韓国から来た?

 ただ、実は現在の麻辣湯ブームは、韓国から来たという説がある。

 七宝麻辣湯の創業者で、カシュ・カシュ代表取締役の石神秀幸氏が各種インタビューで語っている説だ。韓国では数年前から麻辣湯が流行しており、韓国好きの日本のZ世代の女性が現地で麻辣湯を体験。帰国後、日本にも七宝麻辣湯のような専門店があることに気付き、ブームとなったという。

 今でこそ最大手の七宝麻辣湯だが、東京・渋谷に1号店を出店したのは2007年1月で、20年近く前のことだ。当初はなかなか客足が伸びなかったという。日本ではなじみのない業態だったため、分かりやすく「スープ春雨の店」として打ち出したが、特に男性からは「春雨ではお腹いっぱいにならないのではないか」と敬遠された。

七宝麻辣湯の店舗(筆者撮影)

 その後、赤坂に2号店を出店。工場で作った濃縮スープを店舗で薄めて使う方式から、店舗でスープを炊く方式に変えたところ、集客が大きく改善し、軌道に乗ったという。創業から5年ほどでヒットしたものの、その後も店舗数は大きく伸びず、コロナ禍前まではわずか5店舗ほどだった。

 転機となったのが、外食大手のダイニングイノベーションとの提携だ。「焼肉ライク」や「やきとり家すみれ」などをチェーン展開する同社が2021年からフランチャイズ展開に乗り出し、店舗数は急速に増えた。

 「いずれ日本でも流行ると思っていた」と石神氏は話す。その間も商品改良を続け、大小合わせて1000回以上の改良を重ねてきたという。

 七宝麻辣湯の具材は40種類以上で、ホウレンソウやチンゲンサイなどの葉物野菜、白キクラゲなどの中華食材に加え、モッツァレラチーズといった変わり種も人気だという。薬膳スープは0番から5番まで辛さを選べ、追加料金を払えばさらに辛さを増すこともできる。また、150円追加すると、トムヤムスープや担々スープなどを選べることが喜ばれているという。

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