例えば、筆者が実際に利用して驚いたのが「風の霊」という、スマホやPCからいつでもアクセスできるメタバース上の霊園だ。今回のデモで紹介されていたのはペットの霊園で、アバターを操作して、愛犬や愛猫の墓参りができるほか、ありし日の写真や動画などを見られる「マイルーム」も用意されている。
また、故人の思いを映像にする追悼ムービー「キオクノート」というサービスもある。法要やお盆などで、故人に対して言えなかった思いをつづった手紙をもとに、古いモノクロ写真をカラー化したり、アニメーション技術を応用したりして映像にする。法要やお盆など、故人をしのぶ場で使われているという。
ちなみに、2024年12月に提供を開始して以来、注目を集めているアルファクラブ武蔵野(さいたま市)のバーチャルAI故人サービス「Revibot(レビボ)」も、abs社が開発したものだ。
これは写真やホームビデオ、音声データなどを基にして、AIを使って故人を動画で再現するサービス。初期費用は9万9800円。最短3日で、1分半程度の動画を制作できる。亡くなった人が自分の葬儀で参列者に語りかけるという、SF映画のワンシーンのような演出も可能だ。
ちなみに、こちらが話しかけると、言葉を返す「対話型」のAI故人も、技術的には実現可能だが、アルファクラブ武蔵野では、あえてそうしたサービスを提供していない。「忘れる」ことも重要なプロセスであり、悲しみのあまりAI故人に「依存」してしまう恐れもあるためだという。
さて、このような話を聞くと、中には「なんとなく不気味」「日本の伝統的な葬送文化が壊されていくようだ」と抵抗を感じる人もいるかもしれない。
ただ、個人的には「大切な人を悼む」価値観や文化も、時代や技術革新によって変わっていくものだと思っている。
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