一般公開に向けては4分野で安全対策を強化する。サイバー攻撃や生物・化学兵器などへの悪用を防ぐ仕組み、外部の文書に紛れ込ませた悪意ある指示でAIを乗っ取る攻撃への耐性、モデルが利用者の意図を超えて暴走しないよう思考過程と行動を監視して必要なら止める仕組み、そして高リスクの訓練や評価を外部から隔離した環境で行う体制だ。
中でも思考過程の監視では、監視で得た知見を訓練に戻さないよう注意を払ったという。戻せば、Argonが監視をかいくぐる考え方を身につけかねないためだ。Googleはほかの開発企業にも、AIの思考過程を人間が読める状態に保つよう強く呼びかけた。米政府が任意で進める公開前のモデル審査にも参加している。
一般向けの提供は、API有料顧客と最上位プラン「Google AI Ultra」の加入者から始める予定だが、時期は示していない。ベンチマークと価格で首位争いに戻ったのは確かだ。ただ、開発者や企業が実際に使い比べられるまで、Argonが競合をどこまで引き離したかの答えは出ない。
本記事は、エクサウィザーズが運営するAI新聞内の記事「Google、次世代『Gemini 4 Argon』を発表 OpenAI・Anthropicとの最先端モデル競争が再加速」(2026年10月1日掲載)を、ITmedia ビジネスオンライン編集部で一部編集の上、転載したものです。
湯川鶴章
AIスタートアップのエクサウィザーズ AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。17年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(15年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(07年)、『ネットは新聞を殺すのか』(03年)などがある。
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