米トイザらスが苦戦を強いられたが、日本トイザらスは本家の破綻をよそに生き延びてきた。
ただ、米トイザらスの破綻は、日本の先行きを映す鏡であったのかもしれない。
米国勢調査局によると、米国の小売売上高に占めるネット通販の割合は2017年の第4四半期に9.1%だった。日本の物販分野におけるEC化率は2017年に5.79%で、9%台に初めて乗ったのは2022年だ。統計の範囲が異なるため単純に比べられないが、日本のネット通販は米国を数年遅れで追いかけてきた。本家を苦しめた店離れが、時間差で日本にも及ぶことは予見できた可能性がある。
実際に、日本トイザらスの売上高はピークだった2007年1月期の約1943億円から、2025年12月期には約752億円まで減り、最終損益は8期連続の赤字だった。帝国データバンクは、インターネットの普及による購買行動の変化や他業態との競争が激しくなる中で、市場トレンドへの対応が遅れ、成長分野を十分に獲得できなかったと指摘している。
日本トイザらスが不調に陥っていた一方で、日本玩具協会の調査データによると、国内の玩具市場規模は2015年度の約8006億円から、2025年度は見込みで約1兆1664億円に増え、2021年度以降は5年連続で過去最高を更新し続けてきた。
市場は成長しているにもかかわらず、なぜトイザらスは破綻することになったのか。
まずは米トイザらスと同様に、ネット通販との競争が挙げられる。東京商工リサーチは、少子化やインターネット通販との競争が激しく、次第に業績が悪化したとしている。玩具は商品名で探しやすく、店に行かなくても価格を比べて買える。米国で起きたネット通販の伸長と実店舗離れが、日本でも進んだ形だ。
また、家電量販店などとの競争もあった。帝国データバンクは、競争が激化した「他業態」の例に大手家電量販店を挙げている。玩具は専門店だけでなく、家電量販店やディスカウントストア、ネット通販などさまざまな場所で買える商品になった。品ぞろえの広さを武器にしてきた専門店にとって、わざわざ足を運んでもらう理由は薄れていったといえる。
本家の米トイザらスは、伸び盛りのネット通販をAmazonに預けてしまったが故に、自前の基盤を立て直し切れなかった。日本トイザらスも、ネット通販や家電量販店に客が流れる中で、市場の成長分野を取り込み切れなかったのだろう。日米どちらの破綻にも共通するのは、市場が伸びる裏で時代の流れに追い付けなかった点だ。
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