「AIデータセンター」どこに作る? 工場跡地、廃校、洋上、宇宙――ユニークな立地戦略の狙いは(5/5 ページ)

» 2026年10月28日 07時00分 公開
前のページへ 1|2|3|4|5       

衛星100万基でデータセンター網構築、イーロン・マスク氏の構想

 地上の制約から離れようとする構想もある。米SpaceXは1月、最大100万基の衛星でデータセンター網を築く計画について、米連邦通信委員会(FCC)に許可を申請した。同社は、太陽のエネルギーを最大限に生かす取り組みの第一歩と位置付ける。初の衛星は2027年後半に打ち上げる計画だという。

 ただ、申請はまだ承認されていない。宇宙では空気で熱を逃がせず、大きな放熱装置が要るなど課題も多い。1基あたりの処理能力は、地上の施設に遠く及ばないとの指摘もある。

規模で分かれる「置き場所」 データセンターの戦略は

 事例を見ると、規模によって打ち手が分かれる。100メガワットを超える大型施設は、発電所の隣接地や大規模な受電設備を備えた工場跡地など、大量の電力を確保しやすい場所を選んで建てる。数十メガワット以下の施設では、コンテナ型や廃校、トンネルといった方式で、工期やコストを抑える。洋上や宇宙は、その先を見据えた実証や構想の段階にある。

 担い手もIT企業にとどまらず、発電のJERA、不動産の三井不動産、海運の日本郵船などが、自社の土地や設備、技術を携えて参入している。

 政府の官民投資ロードマップは、蓄電池を含む「クラウド・データセンター、蓄電池」の分野に、2035年度までで32.7兆円の官民投資を見込む。大型の新設と身近な空間の活用を組み合わせながら、データセンターの整備は今後も進んでいきそうだ。

前のページへ 1|2|3|4|5       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR