「AIデータセンター」どこに作る? 工場跡地、廃校、洋上、宇宙――ユニークな立地戦略の狙いは(1/5 ページ)

» 2026年10月28日 07時00分 公開

 AIの普及を追い風に、データセンターの新設が相次いでいる。直近ではNTTが、AIモデル「Claude」を展開する米Anthropic(アンソロピック)向けのデータセンターを大阪府に建設する方向で調整していると話題になった。建設費は最大1兆円規模、受電容量は最大500メガワットで、実現すれば国内最大級の施設となる。

 政府も7月に閣議決定した「日本成長戦略」で、電力・通信インフラを強化し、データセンターの整備につなげる方針を掲げた。クラウド・データセンターの国内市場を足元で4兆円規模とし、年20%超で拡大する成長市場と位置付ける。

photophoto 左:KDDIの大阪堺データセンター、右:三井不動産らが開発する地中型データセンター(出所:各社のプレスリリース)

 ただ、データセンターの新設には課題も多い。計画から稼働までには年単位の時間を要し、AIの計算を担うGPU(画像処理半導体)を搭載したサーバは発熱量が大きいため、冷却設備の強化も欠かせない。また、大量の電力を使うため、送電網への接続に時間がかかるケースもある。

 地域の受け止めも一様ではない。千葉県印西市では、駅前のデータセンター計画を巡り、住民が訴訟を起こした。一方、大阪府は官民の協議会を設立し、集積候補地の要件を検討するほか、府の成長特区制度の対象にAIデータセンターを加え、税負担を軽減する方針も示している。

 これらの課題に対し、IT企業やデータセンター建設・運営事業者は解決に頭をひねっている。工場跡地や廃校を転用する、コンテナ型のデータセンターを投入する、海や宇宙を活用する――ユニークな施策を取り上げて、それぞれの取り組みと狙いを整理する。

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