GMOインターネットグループおよびGMOインターネットは11月2日、FX自動売買専用サーバ「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスに関する記者説明会を都内で開催した。
対象となる顧客データは2万6739件に上り、1件のデータが犯人サイトに掲載された。犯人からは80億円の身代金要求があったが、同社は支払いを拒絶している。
「私は(事業を続けてきた)31年間、一度たりとも“もうける”という言葉を使ったことはありません。(中略)お客さまのために情報を守れと言い続けてきた」
GMOインターネットグループ 代表取締役グループ代表の熊谷正寿氏は会見で何度もこの言葉を口にした。
同社グループは2022年からセキュリティを経営の柱に据えてきたが、今回の事態は社内監視ではなく顧客からの問い合わせで判明した。国内大手ITグループでなぜこのような事態が起きたのか。本記事では、会見の要点をまとめて紹介する。
攻撃者は8月5日に顧客環境(VPS)へ侵入して管理者アカウントを窃取し、8月17日には管理サーバへ侵入。9月20日〜10月14日に顧客VPSへマルウェアを配布した。同社が調査を開始したのは顧客からの問い合わせを受けた10月20日で、約2カ月半にわたり不正侵入を検知できなかった。
当該の脆弱(ぜいじゃく)性については、2024年にグループ会社であるGMOサイバーセキュリティbyイエラエ(以後、イエラエ)が、認識・報告していたと、一部報道がされていた。熊谷氏は会見で、これは「事実」であることを認めた。
指摘を受け、GMOインターネットは同年4〜5月に計4回の緊急メンテナンスを実施した。しかし、GMOインターネット副社長執行役員の山下浩史氏は「深さと速さの両面で不足していた」と、対応が不十分であったことを認める。
また、当時のイエラエからの指摘は、グループのトップである熊谷氏にエスカレーションされていなかったという。グループ法務部長の川崎友紀氏(埼は「たつさき」)は会見で「どのような脆弱性があれば取締役会にエスカレーションするか」という明確な基準が存在しなかったと説明した。
こうした組織体制や、事態収拾の中で批判を浴びた熊谷氏のSNS発信について、質疑応答では記者からの追及が相次いだ。
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