市民アスリート集団が開発する健康サービスの“ホンキ度”:ユーザー心理をわしづかみ(4/6 ページ)
ヘルスケアサービスなどを提供する、ネオスという東証1部上場の会社がある。同社のサービスは利用者の気持ちを心底分かっていると人気だ。なぜなら開発メンバーの社員たち自身が市民アスリートとして同じような悩みや課題を経験しているからだ。
大学駅伝監督のメソッドも
ネオスの特徴は、サービス提供をデジタルだけに頼らないという点だ。その最たるものが、ラーニングコミュニティーへの取り組みである。
ラーニングコミュニティーは、「1人では継続が難しい」「1人では実現が困難」と言われるダイエットや健康管理、トレーニングに、ヘルスコーチングによるコミュニケーションをベースとしたサポートを組み合わせたもので、ネットを通じて、1グループ8〜10人のコミュニティーを形成。「人を感じる、人が寄り添うサービスという切り口を加えることで、継続率のアップを支援して効果の最大化へ導き、参加者の夢を叶えたい」と星野部長は力を込める。
食生活のコントロールにより、脂肪を燃やし、ベストコンディションを目指す「時間割ダイエット講座」、代謝アップやメリハリボディを作るためのエクササイズ方法が習得できる「女子の体幹プログラム・オンライン」、フルマラソンでのサブスリー達成を目指す「サブスリー塾」を用意している。
特にサブスリー塾は、マラソンランナーの平塚潤氏と連携して、同氏監修によるランニングメソッドを活用した、市民アスリート向けの本格的トレーニングンリキュラムとなっている。平塚氏は城西大学で駅伝監督を務め、フルマラソンのベスト記録は2時間10分50秒。世界陸上の1万メートル日本代表に選ばれたこともある。現在、44歳、46歳、47歳の年代別フルマラソン日本記録保持者でもあるのだ。
「サブスリー」とは、フルマラソンで3時間を切ってゴールすることを指す。市民ランナーの3%しかいないと言われている。星野部長もサブスリーを達成した1人で、サブスリー塾を運営側として支えている。
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