アパレルから音楽まで、米国で加速するマスクビジネス 日本人が学べる“精神”とは:世界を読み解くニュース・サロン(3/5 ページ)
新型コロナ以前はマスクをつける習慣がなかった欧米で「マスクビジネス」が急速に拡大している。ファッションやスポーツのブランドのほか、音楽業界でも布マスクの販売によって寄付や自助につなげようとする動きが活発だ。日本も学ぶべきメンタリティがある。
ディズニーキャラクターのマスクも登場
どのマスクを見ても、ファッション感覚で選べ、外出自粛で暗くなりがちな生活を少し明るくしてくれる。例えば、オールドネイビーもさまざまなデザインの布マスクを販売しているし、セレブに人気のロサンゼルス発ブランドのリフォーメーションも、医療用ではないが布マスクを5つ入りで販売。自分のためにも購入できるが、25ドルで寄付のために購入することもできる。寄付されたマスクは、社会基盤を支えるエッセンシャル・ワーカーたちに贈られる。
大人にも子供にも人気のディスニーも、布マスクの販売を始めている。ディズニーのオンラインストアでは、ディズニーキャラクターをはじめとして、スターウォーズ、マーベル、ピクサーなどのキャラクターをデザインした布マスクが19ドル99セントで販売されている。子供向けには、鼻と口が描かれた布マスクなどもある。現在はまだプリオーダーの段階だが、6月には発送される予定だ。
ディズニーはそのマスクの収益から、最大で100万ドルを医療用具を提供する非営利団体メディシェアに寄付することになっている。またメディシェアを通して、布マスク100万枚を貧しい子供たちに寄付すると発表。ちなみにディズニーはこれら以外にも、医療関係者に医療用マスクなどを大量に寄付している。
また環境対策を徹底したブランドとして知られるロサンゼルスアパレルや、ニューヨーク発のアンソロポロジーなども布マスクの発売を開始している。さらにバッグなどのブランドとして知られるアーティファクトも布マスク生産に乗り出し、キッチン道具のメーカーであるGIRはシリコン製マスクの販売を始めた。
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