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すごろくから、ポケモンGOへ? コロナ禍でオンライン化が進む社内研修の今「総務」から会社を変える(3/4 ページ)

『月刊総務』編集長の豊田健一氏による、総務とDXを巡る連載。コロナ禍により従来式の研修がオンライン化しつつある今、総務の現場からはどのような声が挙がってきているのだろうか。調査のデータを基に解説していく

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オンライン研修より対面の研修へ

 コロナ禍では、リモートワークを巡り、緊急事態宣言の解除後に原則出社へと戻す「ビフォーコロナ」企業が話題になった。オンライン研修を巡って、ビフォーコロナ状態を望む企業はどのくらいいるのだろうか。

 オンラインで実施している研修を、対面に戻せるなら戻したいか聞いたところ、尋ねたところ、「はい」が59.0%、「いいえ」が41.0%という結果になった。

 少々意外にも見える結果かもしれないが、やはり研修効果に不安を抱えている担当者が多いことが背景にあるようだ。周りに誰もいない、オンラインの研修で学ぶことに対する不安もさることながら、先ほど挙がったデメリットにもあった「交流の場」という点で、オンラインでは不十分だというのも大きな理由であろう。

 学びを通したコミュニケーションで生まれる社内人脈の形成が、研修後のメンタルケアにもつながるし、仕事のやりやすさにもつながることから、リモートワークが当たり前になる中、研修自体でなくどのようにコミュニケーションのきっかけにするかが、今後の課題だともいえる。

 加えて、「オンラインの方が時間やコストがかかる」「対面研修の方が、緊張感をもって受講できる」といった課題も、調査で明らかになった。とはいえ、本来であれば一つの会場で多くの人を集めて、長々と研修するよりも、オンデマンドで受けられるオンライン研修の方が手軽なはずだし、「緊張感」などというものは、研修をする側の工夫次第でいかようにもなる。こうした、言い訳じみたコメントが挙がってきたことは、やや残念にも思える。

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