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寮発祥のドーミーインが「大浴場」をどんどん展開するワケ 手掛ける「和風ビジネスホテル」とは?瀧澤信秋「ホテルの深層」(3/5 ページ)

「宿泊施設のカテゴリーボーダーレス化」が進んでいるが、ドーミーインのサブブランド「御宿 野乃」もそのひとつだろう。

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「寮」からビジネスホテルに進出したワケ

 ビジネスホテル事業は93年にスタートした。周知の通り今ではドーミーインの名で全国各地に展開しているが、ビジネスホテル事業に進出した理由について同社の担当者は、「社員寮の入居者から『出張先でも寮みたいなホテルがあったら』という要望からだった」と話す。というのも寮には大浴場設備があったが、当時大浴場付きのビジネスホテルはほとんどなく、ビジネスホテルと大浴場の親和性に着目した。

ドーミーイン
共立メンテナンスの学生寮イメージ(プレスリリースより)

 また、大浴場だけではなく、当初から天然温泉にも注力していたというからその先見性に驚かされる。全国86施設のうち大浴場を配しない施設はわずか2店舗、天然温泉が楽しめるのは66店舗と、大浴場をウリにするビジネスホテルチェーンの中では、他の追随を許さない圧巻のブランドとして進化を遂げている。

 現在ドーミーインには5つのブランド、計87(韓国1棟を含む)施設がある。ドーミーインは、寮事業のノウハウから続く我が家のようなくつろぎと快適性を提供するベーシックブランド。ドーミーインPREMIUMは観光ニーズの多様化にも対応できるよう、ツインや和洋室なども充実させたハイエンドブランド。ドーミーインEXPRESSは、日帰り入浴、デイユースなどにも対応した新サービス重視のブランドで、以上の3つがホテル名に「ドーミーイン」を冠するブランドだ。

 このほか、冒頭で紹介した和風テイストの御宿 野乃、カプセルホテルの合理性とドーミーインの快適性を両立したキャビンタイプのグローバルキャビンもドーミーインブランドに含まれる。

ラビスタ
ラビスタもグループホテル(筆者撮影)

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