2015年7月27日以前の記事
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“雑草バブル”の熱狂 200万円超の落札事例も古田拓也「今更聞けないお金とビジネス」(2/3 ページ)

今「雑草バブル」がピークを迎えている。ネットオークション最大手のヤフオクでは、これら観葉植物を中心とした高額取引事例が増加している。10万円を超える価格で落札されたものはここ半年で数百件にも上っており、数十万円での取引も珍しくなくなりつつある。

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コロナ禍で「航空券」と検索ボリュームが入れ替わった

 今回は雑草バブルの主役である「観葉植物」と、コロナ禍で需要が減少したとみられる「航空券」というキーワードを比較した。これを2004年からのデータで振り返ると、驚くべき結果が浮かび上がった。

 なんと、16年以上も「観葉植物」を寄せ付けなかった「航空券」の検索ボリュームは、20年のコロナ禍によって一気に逆転し、足元では「航空券」のおおよそ2倍程度の検索ボリュームで推移しているのだ。

コロナ禍で「観葉植物」が「航空券」を逆転 オコスモ作成
コロナ禍で「観葉植物」が「航空券」を逆転

 つまり、今ネット上では「航空券」よりも「観葉植物」を探す人の方が多いということになる。コロナ禍で旅行ができない中、検索ボリュームが減少した「航空券」などの受け皿として「観葉植物」にスポットライトが当たっていることは、コロナ禍における意外な「新たな生活様式」の芽生えを伺わせる。

 冒頭で取りあげたオークションの事例からは、「雑草バブル」を思わせる高額取引事例を垣間見ることができた。そして、「観葉植物」という検索ボリュームの増加からは、草の根的な一般人への需要の増加が示唆されている。

 GoogleTrendsからは、関連ワードにおける検索ボリュームの高まりも確認できており、水やりの手間がかからない人気の観葉植物であるパキラや、液体肥料などのブランドであるハイポネックスといった関連アイテム、そして「観葉植物 虫」といった害虫対策の検索も増加していることから、ビギナー層における裾野の広がりが伺える。

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