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りそなホールディングス南昌宏社長が語る コロナ禍でも業績好調の理由アプリは431万ダウンロードを突破(5/6 ページ)

りそなホールディングスは2022年3月期の中間決算を発表。銀行本来の業務からの利益である「資金利益」「フィー収益」「その他業務利益」の合計である業務粗利益は、前年同期比58億円増の3231億円で、親会社株式に帰属する中間純利益は同244億円増の808億円だった。同社の南昌宏社長にコロナ禍でも好業績の理由や今後の戦略を聞いた。

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金融のプラットフォーマーとして

 金融デジタルプラットフォームの取り組みについて聞いた。21年7月には日本IBM、NTTデータとプラットフォームの共創に関する覚書を締結。12月にはパナソニック、大日本印刷、JCBと顔認証技術を使った業界横断的なコンソーシアムを設立した。

 「ベーシックなインフラを構築したいのです。これにより新しい価値創造もできますし、業務の裏側では圧倒的なコストダウンにつながるからです。その中でオープンAPIという枠組みを開発しまして、異業種や地域金融機関と連携をしながらこの数を一気に加速させたいのです。ネットワーク効果を狙って数を追いたいですし、価値が価値を呼ぶ状況に早くもっていきたいです。

 また機能としても、これからの時代を考えたときに顔認証で本人確認できるのは価値があります。なぜなら、業務プロセスの中で本人確認はなかなか難しいものがあるからです。これは銀行だけではなく、異業種でもそうです。これまではスマホ本体に顔認証の情報が入っていると思いますが、これを通信でやることによって利用シーンが広がると思っています」

 既にりそなのバンキングアプリやファンドラップでは、地域金融機関が取り扱いをスタートしている。めぶきフィナンシャルグループではバンキングアプリが44万ダウンロードされているほか、横浜銀行ではファンドラップの取り扱いが265億円にのぼっている。また、京葉銀行、百十四銀行とも提携を結んだ。今後も外部と連携を通じてエコシステムの拡大を目指す。

 15年に発足した地方銀行のアライアンスである「TSUBASAアライアンス」も「TSUBASA FinTech共通基盤」を開発。法人、個人事業主向けにAPIの提供を始めている。

 「私たちは勘定系ではなく、UIに近い部分を手掛けていくというスタンスです」


金融プラットフォーム

地域金融機関との連携(りそなホールディングス「2022年3月期中間決算の概要と経営の方向性について」32ページより引用)

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