2015年7月27日以前の記事
検索
ニュース

平均60.3歳──老いる社長、緩やかに進む「会社の自殺」河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(3/4 ページ)

社長の高齢化が進み、ついに平均年齢は60歳を上回った。「高齢だからダメ」ということはないが、社長という“権力の座”に同じ人が長く座ることで、組織にはさまざまな弊害が出てくる。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 そんな事態を防ぐための最良の手段が、社長交代です。

 件の調査では、社長交代をした企業における新・旧社長の平均年齢は、交代前の68.6歳から交代後は52.1歳になっています。つまり平均で16.5歳も若返っていることが分かりました。

 社長が16.5歳も若返れば、会社の空気は大きく変わります。


社長交代で、企業の空気は一新する(提供:ゲッティイメージズ)

 「経営陣が変わって、冷や飯を食わされてた社員が生き返った」
 「若いとフットワークがいいから、いろいろなことが早くなった」
 「ずーっと居座ってた管理部門のトップのせいで、悪政が続いてたけど、トップが変わったら左遷された。社長の交代より、こっちの方がうれしい」
 「今度の社長は、奥さんとずっと共働きだから、女性も少しは働きやすくなるかも」

 ──こんな現場の声を、私自身聞いてきました。

 社長の交代劇が行われる際は、その取り巻きたちも会社を辞めたり、異動したりと一新すると期待できる。

 「組織を変えたきゃ、若者、よそ者、バカ者を入れよ!」と言われるように、組織とはある意味生き物であり、組織が存続するには“鳥の視座”が必要不可欠。血流がよどまない工夫が必要なのです。

 最後に。一般的に「社長の高齢化=後継者不足」とされることが多いですが、必ずしもそうとはいえません。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る