コラム
特急料金がさらに細かく! JR東などが「最繁忙期」を新設した本当の狙いは:4月から(4/5 ページ)
JR東日本、JR西日本、JR北海道は4月1日乗車分から、シーズン別の指定席特急料金を改定する。既存の「繁忙期」「通常期」「閑散期」に加え、「最繁忙期」を新設。どんな狙いがあるのだろうか。
ベースとなる特急料金体系の設定は?
そもそも、特急料金には「A特急料金」と「B特急料金」の2つがある。同じ会社では「A特急料金」のほうが高く設定されている。双方の特急料金区間をまたがって利用するときは「A特急料金」が適用される。「B特急料金」は、比較的近距離の利用の場合に適用されることが多い。
近距離の、気軽な利用の場合に「B特急料金」、長距離の、格式がありそうな特急列車では「A特急料金」というふうに分けられている。
こういった区分は、以前ならば全国一律の体系だったが、鉄道会社によって分かれ、例えばJR北海道の在来線特急料金(A特急料金)は若干安めに設定されている。ほかのJRに比べて運賃が高いのだから、あるいは遠距離を利用するには特急しかないからという理由で、安くしているという企業戦略も考えられる。
JR東日本でも、上等な特急列車「サフィール踊り子」、空港アクセス列車「成田エクスプレス」ではA特急料金を適用する方針としている。ただし「サフィール踊り子」の場合、全席グリーン車なので、特急料金に加えグリーン料金が必要になる。
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