950万食達成のアパ社長カレー アパホテル元谷専務に聞く「串カツ田中」コラボの狙い:ブランドアップ戦略(2/3 ページ)
「串カツ田中」は、アパホテルが販売する『アパ社長カレー』とのコラボメニューを2月28日まで展開している。「串カツ田中に限らず、これまで多くのコラボをしてきたアパ社長カレーこそ、当社の“営業部長”です」と語るアパホテル元谷専務に、コラボの狙いを聞いた。
商売は“飽きない”が大事
――「串カツ田中」とのコラボの決め手は?
前提として、当社の会長・創業者である元谷外志雄の「ブランドアップ戦略」にのっとっています。これは各業界を支えるトップ層の中で、相性が良い企業とコラボすることによって付加価値を生み、お客さまに喜んでもらえるという戦略です。
今回の串カツ田中さんとのコラボも、当社がアパ社長カレーを売り込みたいだけではなく、アパホテルが背景にあります。ビジネスマン、観光客、スポーツ団体などアパホテルは2000万人ほどの会員を有し、その方々が串カツ田中さんのお客さまになり得るわけです。
そして串カツ田中さんにはブランド力があって、全国区でファミリー層のお客さまが多いのです。当社はビジネス層が多いので、串カツ田中を訪れるファミリー層へ訴求したい狙いがありました。
――具体的にはどのような相乗効果が期待できますか?
今回のコラボでは、串カツ田中さんでコラボメニュー食べたお客さまがTwitterやInstagramに投稿することで、アパホテルのオリジナルまくらやアパ社長カレー、さらにはアパホテル&リゾート〈大阪梅田駅タワー〉の宿泊券、「串カツ田中」お食事券などが抽選で当たります。
当社のお客さまに「串カツ田中」に足を運んでいただくきっかけになりますし、全国の串カツ田中さんでアパ社長カレーやアパホテルのPRをしていただける。非常に理になかったコラボだと思います。
――アパホテルはコラボが多い印象ですが、どういった狙いがありますか?
アパホテルのお客さまはビジネス層が一番多いですが、ビジネスホテル、ホテル&リゾート、温泉旅館とさまざまな形態を用意することで、観光客、修学旅行、スポーツ団体、訪日外国人と、あらゆるゾーンに支持されるブランドを作っています。そこで大事なのがお客さまを飽きさせないために、常にワクワク感やドキドキ感を抱いてもらうこと。そのためにいろんな異業種とコラボをしている。
当社にしても、串カツ田中さんにしても、お客さまの満足度がどんなに高くても、同じホテルに泊まり続ける、同じ串カツを食べ続けると飽きがくると思うんですよ。商売は駄洒落(だじゃれ)じゃありませんが、「飽きない(商い)」ことが大事。飽きさせないための工夫を積み重ねていかないといけません。
――飽きさせない上で、アパ社長カレーはもってこいでしたか?
カレーは中毒性がありますから、隣の席の方が「アパ社長カレーソース」に串カツをつけて食べておいしそうな匂いがしたらカレーソース単品は180円なので、つい頼みたくなってしまう。
その時に食べなくても、串カツ田中さんにまた来店した時に食べようとなるかもしれない。そして、食べながら「アパ社長カレーとコラボしているのか。そういえば今度出張だからアパホテル予約しようかな?」と気づいてくれたらいいですよね。
――実際にアパ社長カレーの商品力の高さがあるからこそ生まれたコラボですよね。
これまでもアパ社長カレーをきっかけに、多くの異業種とつながって付加価値を生み出してきた流れがあります。アパ社長カレーは当社の「営業部長」のような存在です。日本人の大多数がカレーを好きですし、「カレーは毎週食べてもいい」「朝から食べると元気が出る」といった声も聞きます。
アパ社長カレーはパッケージのインパクトが先行したり、レトルトであったりするのですが、初めて食べると「おいしくてびっくりした」と、その意外性に驚かれる方が多いのです。老若男女問わず人気のカレーはホテルの看板メニューですから、味は本物志向で開発した背景があります。1箱390円のお手頃価格で、今なら3月23日のアパ社長カレー発売記念日に向けて、10個購入してくれた方にはゴールドスプーンを1本つけていますよ。
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