インタビュー
950万食達成のアパ社長カレー アパホテル元谷専務に聞く「串カツ田中」コラボの狙い:ブランドアップ戦略(3/3 ページ)
「串カツ田中」は、アパホテルが販売する『アパ社長カレー』とのコラボメニューを2月28日まで展開している。「串カツ田中に限らず、これまで多くのコラボをしてきたアパ社長カレーこそ、当社の“営業部長”です」と語るアパホテル元谷専務に、コラボの狙いを聞いた。
アパ社長カレーの試食会でマンション物件の購入も
――開発当初からここまでのヒットを予想していましたか?
まさかここまでになるとは考えていませんでした。最初はアパホテルの直営レストランの味を統一するのが目的だったので、1万食販売が目標。それが、備蓄用としても東日本大震災や西日本豪雨被災地などに寄贈したり、コンビニや郵便局にも置かれるようになったり、サンリオキャラクターの「ぐでたま」ともコラボしたり、人とのつながりによって広がっていきました。
今ではアパホテルは知らないけど、アパ社長カレーは知っているという逆転現象まで起きています。実際にアパ社長カレーの試食会で、味を気に入ったお客さまに当社のマンション物件をご購入いただいたこともありました。ここまでのマーケティング・センスは、やろうと思ってもなかなか身につけることはできないでしょう。
結局は人間関係作りにおいて、アパ社長カレーがきっかけで人と仲良くなれるようなシチュエーションが生み出されやすくなっていると思いますね。
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