連載
トヨタは佐藤社長体制で何がどう変わるのか:池田直渡「週刊モータージャーナル」(5/5 ページ)
佐藤恒治社長の新体制で初の方針説明会を実施したトヨタ自動車。「2026年までに10種の新EVを投入」が大きく報じられているが、それは大きな絵柄の中のごく一部にすぎない。説明会で語られたのは……。
爆発的に伸びる新興国とは
では、その市場が爆発的に伸びる新興国とはどこか? それはいまバブルに沸いているASEANだろう。テーマとしては違う捉え方をして書いた記事だが、トヨタがすでにタイのマーケットに手を打っているのは1月の記事「トヨタは日本を諦めつつある 豊田章男社長のメッセージ」を参考にしていただければ分かりやすいだろう。実際のところ佐藤社長のプレゼン資料もこの後、タイでの事業に関する資料が数ページ続く。筆者の読みが的外れということはなさそうに思える。
ところで、各媒体をにぎわしている「26年までに新たに10種の新EV、年間150万台販売」というBEV戦略の話はどうした、という問いに答えるのは、文字数の関係で後編で続けたい。(つづく)
筆者プロフィール:池田直渡(いけだなおと)
1965年神奈川県生まれ。1988年企画室ネコ(現ネコ・パブリッシング)入社。取次営業、自動車雑誌(カー・マガジン、オートメンテナンス、オートカー・ジャパン)の編集、イベント事業などを担当。2006年に退社後スパイス コミュニケーションズでビジネスニュースサイト「PRONWEB Watch」編集長に就任。2008年に退社。
以後、編集プロダクション、グラニテを設立し、クルマのメカニズムと開発思想や社会情勢の結びつきに着目して執筆活動を行う他、YouTubeチャンネル「全部クルマのハナシ」を運営。コメント欄やSNSなどで見かけた気に入った質問には、noteで回答も行っている。
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