GW直前で販売好調のスーツケース 製造元に売れ筋モデルを聞いた:広報に取材(2/2 ページ)
ゴールデンウイークが始まるのを前に、スーツケースの販売が好調だ。老舗メーカーのエースと、新興メーカーで「レジェンドウォーカー」ブランドを手掛けるティーアンドエスに売れ筋商品を聞いた。
売れ筋の共通点は「コスパの良さ」
一方、新興メーカーのティーアンドエスは、直近3カ月(1〜3月)の売り上げが、21年・22年の同月比で250%増となった。「レジェンドウォーカー」ブランドでは「機内持ち込みサイズの中でも、コスパのいいモデルが売れ筋」(ティーアンドエス広報)だという。
特に売り上げを伸ばしているのが「5122」「5514」というモデル。同社は「5122は老若男女問わず使いやすいデザインとカラーラインアップ、容量拡張機能(ファスナータイプのみ)、ダブルキャスター、TSロックと基本機能をしっかり押さえたコスパの良いモデル」「5514は特徴的な三崩し文様のデザインに容量拡張機能、ダブルキャスター、ダイヤル式TSロックと基本機能をしっかり押さえたコスパの良いモデル」とそれぞれ説明する。
USB充電ポート搭載モデルも販売好調
移動制限の緩和以降、出張機会の増加などで「6211」というビジネスパーソンの利用を想定した製品の売り上げも伸びているという。USBの充電ポートやノートPCの収納に対応したフロントオープンが大きな特徴で「ビジネスシリーズの一番人気。特許技術のストッパー機能や多段階調節可能なキャリーシステム、ダイヤル式TSロックを搭載した高機能モデル」と説明した。
同社は「昨今のネット販売の自由化で、スーツケース業界では老舗メーカーや当社のような国内中堅メーカーに加えて、ネット販売専門の国内外企業が続々と参入してきている。新規参入の企業に負けないように、今後もトレンドや消費者のニーズを意識した商品開発を続けていきたい」とコメントした。
JTBが4月6日に発表したGWの動向調査(4月29日〜5月5日)によると、国内旅行者数は対前年153.1%の2450万人、コロナ禍前の19年比では102%。3年ぶりに算出した海外旅行者数は同400%の20万人、19年比で21.5%。国内旅行者数に関してはコロナ禍前の水準に戻りつつある。回答者2万2000人のうち、26.5%が「旅行に行く」と回答しており、この数値も19年同様の水準だという。
関連記事
- ソニーの「着るエアコン」“バカ売れ” 猛暑追い風に「想定以上で推移」
連日の猛暑が続く中、ソニーグループ(ソニーG)が4月に発売した、充電式の冷温デバイス「REON POCKET 3」(レオンポケット3)の売れ行きが好調だ。同製品は「着るエアコン」とも呼ばれており、ビジネスパーソンを中心に売り上げを伸ばしている。 - ファミマの「生コッペパン」1000万食突破 ヒットの要因は“古臭さ”払拭にあり
ファミリーマートが手掛ける「生コッペパン」シリーズの販売が好調だ。同社によると、2月末の発売から20日間で1000万食を突破。なぜ、生コッペパンシリーズを商品化したのか。経緯とヒットの理由を同社広報に聞いた。 - 「工場の製造が追い付かない」──ファミマの「クリームパン」、4週間で650万個販売 好調の理由を広報に聞いた
ファミリーマートが発売した「ファミマ・ザ・クリームパン」の売れ行きが絶好調だ。販売開始から8日で、クリームパン単体で220万個を売り上げた。1秒に3個売れている計算で、工場の生産が追い付かず、品薄になっているとして、一部の店舗では“お詫び”の掲示物をするほどだ。なぜここまで売れているのか。好調の要因を同社広報に聞いた。 - 「スシロー」はなぜ、“食器舐め”本人の謝罪を拒否したのか 広報に聞いた
回転寿司チェーン「スシロー」の店内で、客が卓上の醤油ボトルや湯呑みを舌でなめる動画をSNSに投稿し、物議を呼んでいる。被害を受けたスシローの運営元あきんどスシローは迷惑行為に「刑事、民事の両面から厳正に対処する」との声明を発表。厳格な姿勢を示し、ネット上で賞賛を浴びている。スシローはなぜ厳しい姿勢を貫くのか。理由を広報に聞いた。 - 「楽天モバイル」はなぜ苦戦しているのか 背景に4つの誤算
2022年12月期決算で、過去最大の3728億円の赤字を計上した楽天グループ。その要因はモバイル事業「楽天モバイル」だ。なぜ苦戦を強いられているのか。筆者が考える三木谷構想4つの誤算をひも解く。 - 正念場迎える「楽天モバイル」 財務戦略に潜む苦難の実情
2022年度決算で、楽天グループ(以下楽天)は最終損益で4期連続かつ過去最大となる3728億円の赤字を計上。財務状況を分析した。 - 「侍ジャパンの決勝、どうなった?」 9回表に離陸、航空会社の機内アナウンスが賞賛されたワケ
WBCで侍ジャパンが米国代表との激闘を制し、14年ぶり3度目の優勝を果たした。地上波などで結果を見届けた人もいる中、JAL系の航空会社が、上空で搭乗客に結果を伝えたとの投稿が話題になっている。どのような方法で伝えたのか。 - 侍ジャパン人気、食に波及 東京ドームで「高額弁当」“バカ売れ”のワケ
「ワールドベースボールクラシック」が盛り上がりを見せ、試合会場の東京ドームには連日観戦客が足を運んでいる。会場内のグルメの販売も好調で、運営元の東京ドームによると「予想を大きく上回る売れ行き」だという。 - 社用スマホ転売で6億円着服──バンダイナムコはなぜ、社員の不正を防げなかったのか
バンダイナムコホールディングス子会社で、社員が会社の備品を無断で売却し、約6億円を着服するという事件が発生した。転売事件はなぜ起きたのか。同社担当者に経緯を聞いた。 - 「生クリーム好き歓喜」──セブンイレブンの“具なし”「ホイップだけサンド」に反響 商品化の狙いは? 広報に聞いた
セブン-イレブン・ジャパンが10月12日から近畿エリアなど地域限定で販売を始めた「ホイップだけサンド」シリーズがTwitterで話題となっている。商品名の通り、ホイップクリームのみを挟んだ“具なしサンドイッチ”となっている。商品化の経緯を聞いた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.