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「お前はどうしたい?」しか言わない上司の自己満足 「考えさせる風」コミュニケーションが招く悲劇:「キレイごとナシ」のマネジメント論(2/6 ページ)
この認識のズレが、若手社員の成長を阻害する要因にもなっている。
リクルートで「お前はどうしたい?」と聞く意図
「お前はどうしたい?」という問いかけには、当事者意識を醸成する狙いがある。部下に自分で考えさせ、自発的な行動を促すためのものだ。実際にリクルートでは、この言葉を通じて多くの人材が育っている。
創業者の江副浩正氏は、社員に対して「こうしろ」とは言わなかった。代わりに「君はどうしたいの?」と問いかけ続けた。それは自分で考え、決断する力を養うためのようだ。この考え方は今でも、リクルートの企業文化として根付いている。
このように「お前はどうしたい?」という問いかけには、深い意図が込められている。単なる思考の促しではなく、リクルートという企業の価値観そのものが表現されているのだ。だからこそ多くの社員が、この問いかけを通じて成長を遂げてきた。
しかし、この手法を他社でまねしても、同じような効果は期待できないのではないか。なぜなら、この問いかけの背景にある企業文化や価値観が伴っていないからだ。単に言葉だけをまねても、相手に意図は伝わらないものだ。
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