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「自責思考を持て」という“無敵論法”の危うさ 素直な若手ほど潰れるワケ「キレイごとナシ」のマネジメント論(6/7 ページ)

上司から「自責の念を持て」「他人のせいにするな」と言われた経験はないだろうか。

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「自責」と「他責」のバランス

 「他責100%」でも「自責100%」でもいけない。大切なのは「自責と他責のバランス」だ。上司は部下と一緒に、次の3つを整理しよう。

  1. 自分でコントロールできる部分
  2. 自分ではコントロールできない部分
  3. コントロールできる部分をどう改善するか

 それでは、一つ一つ解説していこう。

自分でコントロールできる部分

 行動したり、考えるだけでできるものなら自分でコントロールできる。それを怠ったら自分の責任だ。

 例えば、顧客にアポをとること、スピーディに返信すること、メンバーや上司のスケジュール調整をすることなどが挙げられる。

自分ではコントロールできない部分

 一方、自分でコントロールできないことも多い。一定の能力を身につけるには時間がかかる。誰かと関係を構築するのにも、それなりの期間が必要だ。

 例えば取引先の社長と調整したくても、関係ができていなければそれは簡単ではない。

 「部長、先方の社長と連絡をとってもらえませんか?」

 とお願いし、

 「他人に頼るな。そんなこと自分でやりたまえ。知恵を絞るんだ」

 と突き放されたらさすがに、やる気がなくなるだろう。品質管理の件もそうだ。知識も経験も不足しているのに、「自分でやれ」と言われたら心が折れる。自分でコントロールできることではないからだ。

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