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「まずは自由にやってみ?」→後からダメ出し 若手をつぶすダメ上司のフィードバック3選:「キレイごとナシ」のマネジメント論(3/5 ページ)
フィードバックは誰にだってできる。しかし正しいフィードバックをするためには、相応の知識と経験が必要だ。
フィードバックは「タイミング」が命
そもそも「フィードバック」とは何なのか?
単に相手の行動を評価して、良しあしを伝えることではない。目標達成に向けたプロセスで、適切なアドバイスを伝えることがフィードバックだ。
- すぐに
- その場で
- 具体的に
この3つがフィードバックには絶対不可欠なポイントである。重要なのが「タイミング」だ。例えば焼きそばを作る場面を想像してみよう。出来上がった焼きそばを食べて、
「味が薄いよ」
「なんだか食感がいまいちだな」
こんな言い方をされても落ち込むだけだろう。そうではなく、作っている段階で、
「麺は先にほぐしておこう」
「火加減はこのぐらいだよ」
「野菜はこの順番で入れていくんだ」
このように声をかけられたほうが、はるかに役立つはずだ。
つまり、正しいフィードバックをするにはタイミングが大事で、そのタイミングとは「実演中」なのだ。実演している「その場」でフィードバックをする。実演中がムリでも、せめて目標達成プロセスの中でやるべきだ。
イベント集客であれば、目的確認、目標設定、イベント選定、企画、運営、プロモーション、集客、改善……。それぞれのプロセスごとで確認をする。
「そのイベントの目的が違うよ」
「目標としている集客人数が違う。いかに経営者を集めるか、だから」
「SNSでプロモーションをかけても、このイベントは集まらない」
「チラシをもって、得意先を回ろう。私も50枚配る」
このように、プロセスごとにチェックすることで具体的なフィードバックができる。
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