“当てずっぽう”で仕事する部下、どうしたら良い?:「キレイごとナシ」のマネジメント論(4/5 ページ)
とにかく行動力がすごい。スピード感もある。誰よりもチャレンジ精神を持っている。なのに、なかなか成果が出ない。そんな部下を、どう指導したらいいのか。
どこにリソースを選択と集中させるか?
どこにリソースを選択と集中させるか。当てずっぽうに行動している人は、この思考がない。
「問題が山積みで、どこから手を付けていいか分からない」
「とにかく一つ一つ解決させていくしかない」
このような発想になりがちだ。だから努力している割には、物足りない成果しか出せないのだ。いっぽう、センターピン思考を持っている人は、どこにリソースを選択&集中させるかをハッキリしている。
「いろいろ問題はあるけど、ここさえ外さなければ、大抵うまくいく」
という発想ができる。野球で例えると、分かりやすいか。当てずっぽうな人は、
「先発ピッチャーも、クローザーももっと力のある選手が欲しい。長距離バッターも必要だし、積極的に盗塁できる野手もだ。もちろん、守備ももっと鍛えないといけない」
と、アレコレ考える。しかしセンターピン思考がある人は、
「うちのチームは、中継ぎのピッチャーだけを強化する。いろいろと物足りない部分はあるが、優秀な中継ぎピッチャーさえそろえば、Bクラスになることはない」
このように割り切ることができる。営業の成果を上げるにも、どこに一番エネルギーを注ぐべきかが分かっている。
「とにかく、当社の商品を買ってくれるお客さまには、全身全霊で対応する」
という営業と、
「1億円の目標を達成させるには、年間500万円以上支払ってくれるお客さまが、20社あればいい。だから、年間500万円支払ってくれるお客さまのニーズを徹底的に理解して、アプローチをかけていく」
といった営業とでは、どっちがストレスなく目標を達成できるだろうか。もちろん後者である。
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